2023年09月23日

みちのくroad story

今読んでいる時代小説が浅田次郎の流人道中記
江戸から北海道までおかしな二人の珍道中を描いたロードムービーのような小説です。
日光街道を北へ、福島、仙台を経て東北路を花巻、盛岡と北上四戸寺から青森、三厩と東北本線や旧津軽線のルートを辿ります。

どんなふうにおかしな二人の組み合わせかというと、現代風に言えば破廉恥な罪で遠く北海道の流刑地まで護送されることになった一流官庁のじかんあたりと、これを誤送するよう命じられたペーペーの巡査。
当然ひこいう気のない江戸時代故に移動手段は徒歩。何故か潤沢な資金を懐に泊まり歩く宿場でさまざまな出来事に出くわします。

例えば指名手配中の極悪犯と賞金稼ぎの手配犯ハンターがたまたま同宿した宿場に居合わせたり、親の仇を打つために殺しのライセンスを特別発給された二代目とその仇、当の本人が鉢合わせ・・・・・
まるで作り話のような出来ごとに、流刑の身である高級官僚はたちどころに妙案を提案し、八方丸く収めてしまうというもの。

浅田次郎の作品では大名倒産を読み終えたばかりでしたが、こちらも負けず劣らずのユニークな設定と痛快なストーリー展開が魅力で、手にした文庫を手放せずどこにでも持ち歩く現状です。
今や、電車の中で髪の本を開いてニヤニヤしている人も珍しくなりました。が、ようやく上巻を読み終えたばかり、これから下巻で岩手路、青森へと旅が続きます。

読んでいて、もし映画にするなら誰をキャスティングするだろう?と考えたらある経済評論家が頭に浮かびました。
🔵田慎一郎さんこそは、この高級官僚役にピッタリです。19歳の若い巡査は稲葉友くん。新妻を江戸に残して我が儘ものの官僚に付き合わされる若き巡査のキャラを見事に演じてくれそうな気が・・・・

下巻もまだまだ、何が起こるか楽しみな一冊(上・下巻)です。

| 20:06 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦


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