2022年11月09日

小説;deep fake

福田和代著作の小説ディープフェイクは、あながち絵空事とは言い切れないリアリティーのある作品です。

TVを通じて広く顔の知れ渡った一般人の教師
が、ある日突然週刊誌の捏造記事により血祭りに挙げられ、動画サイトで捏造動画が拡散

まだ日本では実例のないフェイク動画拡散による個人攻撃ですが、コメント欄への書き込みで自殺者が出るなどの事例は既に起きている事象です。

ある意味ごく近未来を予想した話とも受け取れるストーリーですが、果たして犯人は何者で犯行動機は何なのか?意外な展開で結末を迎えるところは作り話臭くもありますが、きっと現実世界ですぐにでも起きそうな要素がいっぱいの、ちょっとしたサイバーホラーとでも呼びたくなる、スリリングなストーリー展開であっという間に読み終えた秀作でした。

さて、イーロンマスクが手中に収めたツイッターですが大量に解雇された人員には多くの監視業務のスタッフが含まれると聞きます。
公序良俗に反しないか、猥褻図画はアップされていないか、だけじゃなく脅迫や政治関連の虚偽、虚言はないかなど機械では測れない発言について人海戦術で監視してたのだとか。
フェイスブックを運営するMetaもこのほど、経営苦を理由に大幅な解雇を発表。もし、こうした監視に携わるスタッフが解雇されたとするならば、小説の中に登場するフェイク画像のような偽物が横行する危険な事態に陥らないとも限りません。

SNSの利用者が善人ばかりであるという前提は、もうとっくに崩れています。
お友達が発信する情報だって、本当はお友達に成りすました別人がアっプしているのかもしれない・・・・
現になりすましで、乗っ取ったお友達のアカウントから「このビデオはあなたですか?」と尋ねられたこと数回。

SNSの言っていることだから100%信頼できるとは考えていません。
あ、来週の勤務交代ですか?大丈夫、承りましょう。喜んで・・・・・・

| 08:24 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦


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