2024年01月06日
「737MAX」シリーズの9型事故
5日にアラスカ航空1282便(N704AL製造番号:67501/8789)がオレゴン州のポートランド国際空港を離陸6分後、上昇中高度16000フィート(4900m)に到達したところで急減圧が発生しました。
機体の左側の外板がが窓枠もろとも破損して吹き飛び、26列に着座していた児童の衣服が風圧によって引きちぎれ、1282便はビンはポートランド空港に引き返し緊急着陸、乗客171人と乗員6人は全員無事でしたが、胴体にぽっかり空いた大きな穴はさぞ乗客の肝を冷やしたことでしょう。
アメリカの機関(FAA)は6日、アラスカ航空機と側壁資材が同じタイプの171機を運航停止にし、吹き飛んだプラグドア部分は、学校の教師が住宅の裏庭で発見しました。
この事故を受けて同型機をアメリカ国内で最多の79機も保有するユナイテッド航空は8日、「ドアプラグの取り付けに問題があると思われる事例が複数見つかった」とコメントを発表し、窓などを固定するボルトが緩んでいたことを明らかにしました。
乗客がもっとオープンカーのような開放的な巡航を味わったのは、古くはアロハエア243便・ボーイング737型機が1988年4月28日にヒロ国際空港からホノルル国際空港へ向けて飛行していたフライト中に発生した航空事故で
上空7300mで窓から天井~反対側の窓まで6列分の屋根の一部が剥がれ落ち、乗務員クララベル・ランシングさんが機外へ吸いださされただ一人犠牲となりました。
この事故を起こしたアロハ航空のボーイング737型機は世界でも最古参のハイタイム機=老朽機だったことが知られています・・・・
今回の事故機はまだ2023年10月に引き渡されたばかりの新品。145フライトしかしておらず、機体の欠陥は明らかです。
さて737maxで思い出される欠陥機事故といえば、2018年10月29日、インドネシアの航空会社ライオンエア610便ボーイング737 MAX-8が
ジャカルタ・スカルノハッタ国際空港からデパティアミール空港に向け離陸の13分後ジャワ海に墜落し、189人の乗客と乗の乗客が犠牲に。
この時は操縦桿の操作に反して、オートパイロットが逆方向に舵を切るプログラムミスが発覚して、Maxシリーズは一時製造禁止に。
この設計ミス問題は2019年3月10日エチオピア航空302便の墜落事故にも関係していました。
頻発する設計、生産部門でのボーイング機事故
その背景にあるのは何か?
恐らくエアバスとの販売競争が関与していることでしょう。エアバスはセールスを伸ばし中国に現地工場もオープン。長年のお得意先だった日航でも最新鋭のA350を導入しています。
設計や販売部門にかかるプレッシャーも想像に難くなく、おまけにこうした事故は株価を押し下げる要素にもなっていて決してプラスには作用しません。
操縦桿を引いているのに、上昇しない・・・・・プログラムミスより経営判断ミスがささやかれるのも無理からぬところでしょう