2023年07月05日
wrc2024
今年、伝統のサファリラリーを表彰台から4位まで完全制覇したWRCトヨタチーム。FR時代のセリカがサファリを初制覇したのはもう40年近く前になります。
さて、来年度のWRCは押し寄せるハイブリッド化の波の洗礼を受けることになります。
Rally 1(最上位クラス)では各車両とも一体化されたハイブリットシステム搭載が共通の義務に。重量は84kgです。
独占供給するのはドイツに拠点を構える会社で、F1、ルマンLMP1、Formula Eに供給実績もあります。つまりメーカー間で差が生まれるのはエンジンの優劣という点で一応これまで通り。
一方、一般路の一部では (エンジンをカットした上で) EV走行することが義務化。バッテリ容量は3.9kWと必要最小限、加速時にはモーターモータージェネレータユニット(MGU)が100kW(134馬力)と180Nmのトルクを発揮しますが、これは路上を走るEVの中でも最小クラス。トルクだけ見れば三菱のi-mievとほぼ同等です。
生物資源から作るバイオ燃料とCO2と水素から作るe-fuelを使って生成する燃料も注目です。生成過程のCO2吸収量を走行中のCO2排出量と差し引き計算してゼロカーボンとみなすやり方ですが、問題は生成コストの高さ。
ですが、魅力あるモータースポーツ存続のためにまずは実現可能なところから第一歩といったところでしょうか?
ハイブリッド技術では大きくリードするトヨタですが初年度に限っては他社との差が出ないよう、統一されたユニットに依存しているのもやむを得ないでしょう。