2023年06月05日

カンヌ受賞俳優が熱演

没後90年が経とうと言うのに人気の衰えない宮沢賢治
その研究は多岐に渡りますが誕生から最期までを見届けた父:宮沢政次郎の目線で描かれた異色の作品が直木賞受賞作品の銀河鉄道の父です

この人気作品をカンヌで栄冠に輝いた役所広司と菅田将暉の二大スターが競演し映画化したのが同名の映画です。

花巻といえば温泉と空港とそして宮沢賢治で有名な町、その地で賢治は裕福な家庭に生まれ、長男として家業の継承を期待されていました。が当の本人は向学心に燃え高等農学校への進学を希望して父と対立を繰り返します。

新しいモノ好きな父に似てか賢治の好奇心は西洋哲学から人工鉱石作り,宗教の道へと定まるところを知りません。

そんなさなか女学校に進んだ最愛の妹が結核に倒れます。文学少女でもあった病床の彼女の為にと賢治は取り憑かれた様にアンデルセンにも負けじと数多の物語りを綴り始めます。
こうして宮沢賢治作品の最初の読者が生まれました。
出版された本は神田の書店に山積みされていました。と言うのも処分に困った版元が二束三文で売り捌いたもの。ただ評価だけは確かな手応えがありました。


撮影は花巻の他に岐阜県恵那市や明治村でも行われていますが、主役の一員、銀河鉄道は勿論釜石線のあの有名な撮影ポイント=宮守(みやもり)川橋梁
汽車こそ現役SLがCG加工のうえ登場しますが,銀河鉄道の雰囲気そのままに見事な映像美を見せてくれています。

野辺送りのドローンワンカット長回しのシーンも見どころの一つ!これからはこうした立体的な構成のカメラワークも増えていくことでしょう。

釜石線のSL運行も今週で終了
映画のシーンはありし日の勇姿を捉えた貴重な映像記録でもあります

| 21:01 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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