2023年04月26日

HAKUTOーR

成功すれば民間企業で初の快挙となるはずの月面無人着陸
日本のベンチャー企業が挑みました。
発射されたのはそもそも去年暮れ。スペースX社のロケットにおんぶしてもらい地球外軌道へ!ここまで時間がかかるのは、少ない燃料で距離を稼ぎたかったから。

それで漸く月周回軌道に乗せていよいよ日本時間午前0時40分頃降下を開始
最初は高度数千mを数100kmと言う速度で降下していましたが、地表(月だから月表か?)が近づくにつれて減速し、上空数十メートル、時速数キロと言う段階まで到達します。着陸の瞬間まであと数十秒。

予めセットされていたアニメーション画像が着陸船ランディングの模様をライブ画面に映し出します。

一瞬の静寂

待てど暮らせど万歳や拍手と言った歓喜のレスポンスが起こりません。どうした事でしょう?
着陸の直前までは確かにテレメトリーの飛行データは送られていました。
しかし月面に到着し速度ゼロ、高度ゼロを記録したと言うデータが受信できていません。

管制からはしばらくお待ちくださいのアナウンスが繰り返されます。
着陸後のテレメトリーが確認できていないようです。
着陸船は安全に着地しているのか?着地のショックで何かダメージを受けてしまったのか?テレメトリーのデータが送信出来ない何かが起きたのは間違いないようです。
例えば電源が落ちてしまったとか地球を向いているはずのハイゲインのアンテナが想定外の方向を向いているのか?ローゲインのアンテナも送受信できていないところを見るとアンテナの向きの不具合、つまり姿勢の乱れでは無さそうです。

結局続報で分かったところでは着地寸前に燃料切れ、落下速度が増して激突し一巻の終わりだったようでした。
燃料が切れたのはどうやらテレメトリーで示す高度と実際に開きがあり燃料を過剰に消費したらしいことまで判明しています。

ホンの数10メートルまで予定通りに行きながら38万キロの最後の数十メートルで夢絶たれるとは残念至極、関係者の落胆を思えば慰めようもありません。

それにしてもアポロ計画では7号以降全てぶっつけ本番の一発勝負。段階をふんでいたとはいえ大した度胸です。
リモートだからまだ許せる部分も有りますが将来の有人飛行に向けてしっかり兜の緒を締めてもらいたいものです。

まずはご苦労でした。

| 17:22 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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