2022年09月22日

日本1の新幹線

まもなく開業する九州新幹線/長崎ルート
通称=長崎新幹線は日本で唯一の新幹線です。
何が唯一か?東京駅とレールが繋がっていない唯一の新幹線だからです。
他にも日本で一番西に位置する新幹線でもありますが・・・・

長崎ルートをめぐっては色々な経緯があり一部区間では、まだルートが未確定。離れ小島になってしまった長崎方が先行開業に踏み切った、国内でも稀に見る新幹線の開業です。
博多からなら従来は直通特急「かもめ」で長崎行きを選ぶところを、明日からは武生温泉までリレー特急「かもめ」、そこから降りたホームの反対側で待ち受ける新幹線「かもめ」車両に乗り換え。階段を使わない乗り換えで少しでも利便性を高めようというのは山形新幹線でもみられえる手法です。

・・・と言っても、山形の場合はホーム中途に新幹線改札があり、ここまで移動を強いられるほか「かもめ」⇄「リレーかもめ」の乗り換えでは仮に片方の指定席が先頭車寄りで、乗り換える先が反対側だったりすると、列車一本分の水平移動を強いられる結果にも?
九州新幹線の乗車じかんは正味半時にも満たない短さ。「オイラは乗り換え面倒だから、このまま在来線で長崎まで乗っていくさ。30分しか違わねえし・・・・・」
残念ながらその考えはとおりません、リレーかもめの運行は乗り換え駅で終了してしまう、ここが終点だからです。つまり長崎行くには誰彼となく乗り換えざるを得ないということ。利用者誰もが鉄道ファンとはかぎりません。二時間足らずの行程に二種類の車両が楽しめる、と聞いても喜ぶ乗客は少ないでしょう。

東北新幹線も開業の当日には大宮_上野間をリレー特急で繋いでいました。少し前に引退した185系電車がその正体です。ノンストップとはいえしんかんせんの倍の時間をかけた上に乗り換え時間の手間と時間のロス。それでも先の長かった東北新幹線ならまだ我慢のしようもあろうかというもの。

でも、長崎ルートには強力なライバルが控えているのです。博多から頻繁に出発する高速バスの存在がそれです。繁華街に近いバスターミナルを拠点にしていることもあるばかりか長崎までは高速道でいっぽん。所要時間も大した差がない上に費用は格安!とくれば荷物の大きな女性客は間違いなくバスを選ぶことでしょう。
電車の画像のようです長崎新幹線が順風満帆なスタートを切れるのか?それは当事者にもわかりません。佐世保に向かう利用客は今まで通り、在来線特急を選ぶだけなので何事もなかったように特急みどりの座席に収まります。
長崎に程近い諫早、大村の利用客たちは新幹線or各駅停車の二択を迫られます。

他方では長年慣れ親しまれた肥前山口の駅名が変更されます。
元々は山口駅だったのが、山口県と紛らわしいため肥前が加わり、はや1世紀以上!
実は交通の要衝でもあり、長崎方面に向かう特急と、佐世保、ハウステンボス方面に向かう路線の分岐点でもありました。今は懐かしき寝台列車でハウステンボスに向かうには、ここでさくらやあかつきを降り、もしくは早岐までの特急から大村へ向かう列車に乗り換えました。

これまでも在来線の特急が行き交う重要な存在でしたが、もう乗換駅としての役目は終えそうです。

あすからの新幹線開業で、乗車率はどれほどになるのか?
ライバル、高速バスの利用客はどうなる?

ちょっと注目したい九州の新幹線のこれからです。

| 17:19 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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