2022年09月21日
1,5度の約束
「1.5℃の約束」キャンペーン動画の街頭ビジョン」 PRが横浜や名古屋、大阪・神戸などではこれから10月にわたって大型ビジョンを彩る予定です。
「1.5℃の約束 - いますぐ動こう、気温上昇を止めるために。」これは国連広報センターが制作したキャンペーン告知動画「あと0.4℃」です。
動画では、世界の平均気温の上昇を産業革命以前と比較して1.5℃に抑えるためには、人類にわずかな猶予しか残されていないことを説明しています。
このキャンペーンは、「SDGメディア・コンパクト」に加盟するメディア136社が、「考えてみよう」、「夏ってこんなに暑かったっけ?を端緒に共同キャンペーンを展開するキャンペーンです。
キャンペーンタイトルの「1.5℃の約束」には、日本を含む国連気候変動枠組条約(UNFCCC)締約国が、昨年11月に開催された気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)で示した、世界の平均気温の上昇を産業革命前と比べて1.5℃に抑えることを事実上の目標とする決意をあらゆる個人と組織がともに支え、実行する決意が含まれています。
世界のリーダーたちがニューヨークに集結する第77回国連総会ハイレベルウィーク初日の9月19日(月)から、エジプト シャルム・エル・シェイク で開催される気候変動枠組条約第27回締約国会議(COP27)の最終日である11月18日(金)までの2カ月間をキャンペーン強化期間としています。
「1.5℃の約束 - いますぐ動こう、気温上昇を止めるために。」キャンペーン始動(2022年6月17日付 プレスリリース)
https://www.unic.or.jp/news_press/info/44283/
なぜ今「1.5℃」なのか?
世界の平均気温の上昇を産業革命前と比べて1.5℃に抑えることは、2015年12月に採択されたパリ協定で努力目標として掲げられ、昨年11月にイギリス・グラスゴーで開催された気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)で国連気候変動枠組条約(UNFCCC)締約国の事実上の目標とする決意が示されました。
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が2018年に発表した特別報告書『1.5℃の地球温暖化』(Global Warming of 1.5℃)で示された通り、地球温暖化を1.5℃に抑えることによって、多くの気候変動の影響が回避できるためです。
この1.5℃目標を維持するために、世界は2030年までに2010年比で二酸化炭素排出量を45%、2050年ごろに実質ゼロにまで削減し、メタンなどその他の温室効果ガスの排出も大幅に減らす必要があるとIPCCは示しています。
しかし、現時点での各国の温室効果ガス削減目標では排出量が2030年には2010年比で14%近く増加することになります。この緊急事態には、科学の声が強い警鐘を鳴らしています。今後気候災害が激甚化し、より頻発すると予測されています。
国連環境計画(UNEP)が2020年に発表した『排出ギャップ報告書2020』(Emissions Gap Report 2020)によると、日本は国別の温室効果ガス排出量では世界第5位です。
世界の平均気温はすでに1.1℃上昇しており、さらに、2022年から2026年までの5年の間に気温上昇が1.5℃を超えてしまう可能性は50%近くと予想され、世界に衝撃を与えました。
今こそ、メディアの力を通じて日本で気候アクションを動員していくことは世界全体にインパクトを持つと期待されます。
※国連広報センターとは・・・・・・
国連広報センター(UNIC)は、国連事務局のグローバル・コミュニケーション局(DGC)に所属。その活動は幅広く、日本語資料の作成、記者会見やメディア・インタビュー設定、ウェブサイトやソーシャルメディアによる情報発信、イベントの企画・開催など、多岐にわたります。
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