2020年11月16日
十二単衣を着た悪魔
高校時代古文の時間の事はほとんど記憶になく源氏物語もいつの時代の事だったかすら思い出せません。この映画を先に観ておけおけばもっと興味を持てたかも知れない!と思ったのが十二単衣を着た悪魔です。
千年前の源氏物語の世界にタイムスリップして見えてきた光源氏を取り巻くオンナたちの生き様とキャラクター、主演は光源氏でも帝でもなく三吉彩花が演じる一ノ宮の母。二ノ宮(光源氏)との確執や勢力争いを分かりやすくドラマチックに描いて行きます。
出来の良い弟を持ったコンプレックスの塊のような兄貴が千年前の異母兄弟を目の当たりにして心に決めた事とは?そして、未来から訪れた愛する人の子宝を身篭った倫子の運命はいかに?21世紀には戻れないのか?倫子への想いは・・・・
源氏物語の筋を知っていてもいなくてもたっぷりと楽しめる内館牧子原作の歴史絵巻、監督の黒木瞳がゴージャスに演出しています。主演の三吉彩花がたまらなくいい味を出しているのには驚きますが、笹野高史 山村紅葉がしっかり脇を固めるなか新人達が自然な演技を見せているのは演技者としての側を熟知する監督だからこそなせる技なのか?クリントイーストウッドみたいな監督になっちゃうかもしれません。