2020年02月05日
伝説の起源
日本の自動車メーカーがモータースポーツの広告効果に気づき、躍起になって開発競争に踏み出したころ・・・・1964年の日本グランプリでプリンス自動車がクラス優勝させたグロリア・スーパー6は重要なマイル・ストーンとして歴史に刻まれています。
というのも、このクルマが積んでいた直列6気筒のエンジンを小型軽量のスカイライン二代目に詰め込み、ポルシェ相手に勝負を挑んだことがやがて,GT-R伝説に繋がる栄光の物語に繋がって行ったからでした。
レース用車といっても、コラムシフトをフロアシフトに改造し、申し訳のようなロールバーを組み込んだだけ。軽量化といえばホイールキャップを外したくらいで、 チューニングといえばシングル・キャブレターのエアクリーナーとマフラーを取っ払ったのみ、西陣織だったシートは後席もノーマルそのものでした・・・・
半世紀余りを経て日産の有志達が部品ひとつに至るまで新品同様に仕上げたグロリア・スーパー6がお披露目されました。レースに出場した実車の資料を元に、大切に保管されていた同型車の部品を全てバラバラに分解、整備、再塗装して組み上げたレストア車です。
あると思われる部品は徹底的に探す、ない部品は作る、とはいえ50年以上も前に工場を離れたクルマ、前後の曲面ウィンドーはアクリルで復刻。フロントグリルは前年式の同型車から、フェンダーミラーは後年のブルーバードの部品‥・・・と100%完璧とまではいかなかったものの、当時の姿を見事に再現しています。
こんな複雑で面倒な作業、実は仕事時間外の同好会、・・・ボランティア活動です。クルマが好きだからこそ、の課外活動も素敵な時間だったに違いありません!