2019年07月18日

三番打者?

日本で一番売れている乗用車、NーBOXの弟分、NーWGNがフル・モデルチェンジして2世代目が生まれました。先日発売の日産デイズやスズキ・ワゴンRが仮想ライバルです。売れ筋の打撃王nーboxには及ばずとも、コンスタントに5000台近くは毎月売れていた3番打者のような存在。知名度からすれば2番バッターかも知れません。

Dscf5002

ワゴンRやデイズが最新ファッションとするなら、こちらは生成り色の木綿のワンピースのようなシンプルさ。ノーマル車のフロントマスクはどこか初代ステップヴァンを彷彿させる丸型ライトとターンシグナルの構成、NーONEに続く懐かし路線の継承と言えなくもありません。

その初代ステップヴァンってどんなクルマかというと・・・・

1970年代初め、本田宗一郎社長の退任と前後してホンダのクルマ作りも大きく舵を切ろうとしていたころでした。軽乗用車ホンダ・ライフは高性能が売りのN360とは180度路線変更して水冷エンジン、快適性重視のファミリー路線を開拓、これがシビック大ヒットの前兆でした。そのライフを応用して商用車ボディに仕立てたのがステップヴァン。後輪駆動が常識だった商用車に前輪駆動を持ち込んだ一種の異端児でした。おまけにワンボックス並みの高い車高はワゴンRの発想を20年も先取りしていたものでした。

人気に火がついたのは10年近くも経ってからのこと、軽商用車の安価な税金、物品税のかからない販売価格に目をつけたスズキアルト、ダイハツミラがバカ売れ仕出した頃。時代遅れの360ccの小さな排気量にもかかわらずステップヴァンは中古車市場で高価で取引されました。この頃になって、ようやくマルチパーパス・カーと呼ばれる車種が出現、日産プレーリーや三菱シャリオがトールボディに先鞭を付けました。が、日本にミニバンブームが訪れるのはまだ10年以上も先のこと・・・・・ホンダもこのころには軽乗用車生産から撤退していてシビック、アコードに力を入れていました。

Dscn5610

(こちらが初代)

ホンダが送り出した新人打者、得てしてこういう時には初代の人気が再浮上、急上昇したりするものですが・・・・・・

| 23:19 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

コメント

■コメントはこちらへ


保存しますか?
(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)


2024年 4月

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        

バックナンバー

カテゴリー