2019年06月28日
CLUB7
銀座シアタークリエですっかり定番となったタップ・ダンサー玉野和紀が率いるバラエティーショウ=クラブセブンZERO II、今回は北翔海莉らをゲストキャストに迎えいつもの通りバラエティ豊かなステージを展開します。
北翔海莉(ほくしょうかいり)といえばトップ男役で鳴らした宝塚OG、ハスキーな声質とドスの効いたセリフでまず連想したのは若い頃の三原じゅん子、あと20歳若かったらスケバン刑事の主役にお呼びがかかったかも。・・・・・と思っていたら舞台は江戸川河川敷のシーンに。学ラン、ボンタンの不良高校生役が登場した時点で、もう先が読めてしまいました。そう、スケバン衣装を着た彼女が登場、やっぱり演出家も同じ事を考えていたんだ!と共感。でもそれだけではありませんでした。
舞台は禁酒法時代のニューヨーク、ギャング達がたむろする酒場にフラッパーとして居つく女が彼女の役どころ。身長があるだけにセクシーさもひときわ。
そうかと思えば、お尋ね者が立ち寄った西部劇時代の酒場ではアイリッシュダンスを軽やかに踊るカントリーガールを好演。男役時代からは想像もつかなかったチャーミングな笑顔はめっけもんです。
タップダンスのシーンではキャリアを生かして本領発揮!スーツ姿がキマッているのは当然といえば当然。キレのあるダンスは大柄な体格だけに一段とカッコ良さが映えます。
コミカルなキャラクターも楽しそうに演じ、自らがステージの魅力を満喫しているようにも見えます。どうしてもっと早くこっちの世界に来なかった?というのが率直な感想でした。
それにしても彼女の埋もれていたこの魅力、演出も構成もこなす玉野和紀はどうやって見抜いたのか、不思議です。その思惑は見事に大当たり、スケジュールを押さえた時点で成功したも同然でしょう。
日本ではなかなか見つからないダイナミックで美しい、しかもチーミングでドスも効かせられる、そんな鳳蘭を彷彿させるキャラクターは滅多に見つかりません。これはひょっとすると大化けする可能性大有りかも
玉野和紀作、演出
CLUB SEVEN ZEROII
■劇場; シアタークリエで30日まで上演中