2019年05月10日
愛か恋か
先月のGT-R(4ドア)に続いて銀座に展示されているハコスカのGT-R(KPGC10) GT-R登場2年目に追加された2ドアHT版の「赤バッジ」です。
スカイライン自慢のサーフィンラインを断ち切る大きなフェンダーフレアは標準装備、それでも全幅は1.7mの小型車枠に収まったのですから何とコンパクトなことか!。
国内ツーリングカーレースで3年と経たずに50勝を挙げたのも、このタイプが主役です。ラジオもヒーターもオプションで、シートはリクライニングしないバケットシート。およそ、デートのお供に使われることはなかったものと思われますが、リアシートに便乗して160馬力の加速力を味わえた乗客は幸せな瞬間を味わったに違いありません。
このクルマが登場したころ、トヨタからは5人乗りのハードトップ、セリカが発売されました。キャッチフレーズは「恋はセリカで」この頃ハコスカという呼び方はまだ存在せず、ケンメリことC110系が登場してから、贈り名の如くハコスカと命名されたもので、当時キャッチフレーズは「愛のスカイライン」でした。価格もセリカGT、スカG(シングルキャブ版)共に80万円台半ば。
愛か恋かで悩める若者は日本中に溢れていたものです。
あの時代に生まれ、50年後も生き残っている車と言えばほんの一握り,GT-Rもそんな数少ない生き残り組の一台です。果たして次期モデルは開発されているのか?全く姿を変えてしまうのか?それとも?
経営陣のゴーサインが貰いにくい車種であるだけに、なおさら将来を見通すのは難しいかもしれません。