2017年12月07日
anotherDaniel
公開中の映画「ローガン・ラッキー」ダニエル・クレイグも出演しているこの映画、一見するとスピードアクション大作ふうに見えますが、実はありがちなB級作品、タランティーノ監督が好きそうなスケールのサスペンス作品と言ったほうが的確でしょうか?舞台となるのはシャーロットというアメリカでも指折りのオーバル・サーキットがある(だけの)地味な街。Wバージニア自体はワシントンDCの奥の方に位置しているものの、自然に溢れていてジョンデンバーのあまりにも有名な歌にも登場する位、素朴な(景色が売り?)街です。
シャーロットのコースで何といっても人が集まるのは全米で人気のストックカー・レース「NASCAR」シリーズが転戦してくる頃、ここが物語の舞台になります。NASCARレースと強盗団が何の関係にあるかは見てのお楽しみとして、期待されるようなカー・チェイスやアクション・シーンは実のところほとんどありません。ラブシーンもベッドシーンも乱闘シーンや銃撃戦すらない、比較的健全な映画と言えるかも。ダニエル・クレイグが、そんなB級作品の中で地味に囚人役を演じているのでファンの人には必見かも...・スーツも着てなければアストンマーチンも運転しない、狭いムスタングの後席で着替えるだけ・・・・見慣れたダニエルとは別人のキャラクターに逢えるでしょう。白黒の縞々模様を着ていてもそこは彼のこと、クールにクレバーな囚人を演じています。
結局、誰がどれだけ損害を被ったのか?犯罪者にはどんなメリットがあったのか?実は考えさせられるストーリーだったりもします。アリバイもちゃんと立証できる完全犯罪は成立するのか?犯人検挙のヒントはないのか?示唆的なエンディングがこの映画の魅力をアップさせているのかもしれません。人によってはつまらん映画だった「金返せ」と言いたくなるかもしれません。
が、エンドクレジットの最後にちゃんと答えが用意されていたりして・・...