2017年09月10日
五郎さんのアシ
このところ、トヨタランドクルーザー70系の限定復活受注生産があったり、シビックの国内生産が再開されたりと、リバイバルブームの兆しが見え隠れしています。
8代目「トヨタ・ハイラックス」が9月12日から国内販売!!!・・と聞いても大抵の人は???でしょうね。国内ではあまり馴染みのなくなった「ピックアップ・トラック」という車種。前半分は乗用車のようでもあり、後ろ半分はれっきとしたトラック、クラウンにもパブリカにもコロナマークIIにだって昔はこうしたバリエーションがかならず存在したものです。
ドラマ「北の国から」で黒板五郎が、当初足替わりにしていたのも日産ジュニアという古参のピックアップ・トラック、でしたが演じる田中邦衛がカムリのCMキャラに選ばれたので、直ぐにパノラミック・ウィンドウのトヨタ・スタウトに変更されています。
トヨタのハイラックスもこうした乗用車ふうのトラック、2005年あたりからは海外専門に販売されていたモデルです。70年代初頭トヨタが日野自動車を傘下に収めたあと、羽村工場で産声を上げました。国内でも遠い昔は頻繁に見かけた4/5ナンバー枠に収まるコンパクトなトラックで、北米では今も人気車種でのひとつです。もはや昔のようなビジネスライクな内装ではなく、高級乗用車と見紛うばかりの雰囲気。RVとしての使い勝手は言うまでもありません
当初から北米で人気のハイラックスに転機が訪れたのは70年代末のこと、カリフォルニアではこうした小型トラックを四輪駆動に改造するキットが流行りでした。それをメーカー自らが標準装備して販売したのがRN36系ハイラックス4×4でした。
ランドクルーザーという本格オフロード車を手持ちのコマに持っていたトヨタには朝飯前の企画。もちろん大ヒットしたことは言うまでもありません。
映画バックトゥザフューチャーのラスト、マーフィーが現代(当時は1985年)に戻って自宅ガレージを開けてみると・・・・そこにあったのは黒のトヨタ・ハイラックス最新4×4モデルでした・・・・
あまりの日本製小型トラックの人気に業を煮やしたアメリカ側は高い報復関税で応酬します。
それならばと、荷台にプラスティックのカバーとシートを括りつけて「これ5人乗り乗用車ですねん」と裏をかいてみせたのがハイラックス・サーフ。日本でも5ナンバー登録が可能な「乗用車」でした。・・・・・・・・・今につながるSUV「スポーツユーティリティーヴィークル」の原点がこれです。やがてホントに乗用車のようなドアとボディを与えられ、映画「彼女が水着にきがえたら」の中では発売前の新型サーフを劇用車として登場させたり・・・・・ミニバンブームが来る前は人気車種の一画を占めていたものです。
今ではアメリカ向けにどんなメーカーでもSUVを揃えないと商売が成り立たない時代に・・・・フェラーリに高足ガニのようなSUVが登場するのも時間の問題でしょうか?私は興味ありませんけど・・・・