2016年12月18日
モーレツにナウいK
ガッツのあるヤングはナウいジーンズをはいて、モーレツからビューティフルを合言葉に・・・・・1970年ころの流行語も今ではすっかり記憶の彼方へ・・・思えばあの頃は第1期の軽自動車黄金時代でもありました。ガソリンに含まれる鉛問題も光化学スモッグも、まだ社会問題化する前。日本経済はモーレツな勢いで前進していました・・・・
昭和40年代には実に多彩な軽自動車が登場します。既にマイカーが現実のものとなり、軽自動車とて5ナンバーの代わりに我慢して乗る乗り物ではなく性能や豪華装備で満足して選ぶ時代に入りました。
その火付け役はHondaN360.
ライバル各社も相次ぎ刺客を送り込みます。そこで動き出したのがスバル、360で空前のヒットを記録したものの十年近く経つてんとう虫スタイルは既に前時代のもの。ホンダに対抗できる全く新しい2ボックススタイルが待ち望まれました。
しばらくはてんとう虫と併売だった実質的な後継者R-2はホンダNに遅れること二年で市場に登場します。空冷2ストロークエンジンは先代譲り、粘り強くて高速でも安定した性能が評判でした。ホンダがミニをお手本とするならば、R2はフィアット500似でしょうか?プレーンなクーペ・スタイルは本家よりも洗練されている感すらありますが如何でしょう。
当時のヤング向けには砲弾型フェンダーミラーや木目風ステアリング、フロントリップスポイラー(マッドガード)などのスポーティー装備を加えたSSが人気でした。エンジンもツインキャブで武装、リッター100馬力はお約束でした。
70年代に入ると温水ヒーターの良く利く水冷エンジン、後席の乗り降りが容易な4ドアがお約束となり、各社再びモデルチェンジを迫られます。やがて価格の上昇に加え、排気ガス浄化対策に貴重なパワーを蝕まれ、販売は漸減、ホンダはついに軽乗用車から一時撤退してしまいます。
今では街中で見かけることもまれになった360cc時代の軽自動車、ですがスバルの空冷だって元気な個体がいまだに現役の足として活躍しているようで、自由が丘の近辺でも棲息中の一台を確認済みです。