2016年12月19日
海賊と呼ばれた男
きょう午前零時からの番組「GROWING REED(グローイングリード)」お聴きいただけましたか? ゲストはVFX映画の第一人者、山崎貴監督。今公開中の「海賊と呼ばれた男」 で岡田准一クンを主演にオファーした映画監督です。 番組では山崎監督の仕事、ポリシーから撮影現場の苦労話まで、二作にわたって タッグを組んできた岡田クンと阿吽の呼吸で話がはずんでいました。 (この番組タイムフリーの対象外ですのであしからず)
今公開中の海賊と呼ばれた男は「永遠のゼロ」に続いて 原作百田尚樹、監督・脚本山崎貴、主演岡田准一が顔を揃えた期待作 カンタンにあらすじを予習しておきましょう。
物語は敗戦直後の東銀座、歌舞伎座の隣・晴海通りに面した國岡(出光)本社からスタートします。実在する出光グループをモデルにした國岡商店は昭和の日本と歩調を合わせるように石油販売で大きく業績を伸ばしてゆきます。その出発点は山口県、ライバル業者の意表を突く形で当時見向きもされなかった軽油を船舶用ディーゼル燃料として大量に確保、販売でも既定の枠組みを飛び越えた海上販売という新手の手法で業績を伸ばします。妻をめとり優秀な社員を獲得していよいよ戦時下の中国大陸進出を目論みますがここで、欧米石油メジャーとの軋轢に苦しめられます。辛酸をなめながらも決して怯むことなく立ち上がる。それが國岡のモットーでした。
が、終戦とともに東南アジアに築いた資産も失い、当局の嫌がらせに遭って石油販売もままならない中、國岡は社員たちの雇用だけはかたくなに守ろうと決意します。そんなさ中に舞い込んできたのが進駐軍発注のラジオ修理の特需。全く畑違いのこの仕事に全力を傾ける傍ら、またも当局の難題をかわして石油販売にも活路が見え始めたころ......またしても國岡の隆盛を警戒した石油メジャーとの軋轢が会社を窮地に追い込みます。
いち早く自社タンカーを建造していた國岡商店、当時のイランは原油を武器に独立への歩みを進めている真っ最中。ここに目を付けた國岡は起死回生をかけた勝負に出ますが、待ち受けていたのはまたしても大国の・・・・・・・・・
実在の経済ストーリーを2時間余りの映画に短縮するので、多少駆け足な部分もありますが、エンターテイメント作品として充実の見応えたっぷりな作品に仕上がっています。 岡田クン主演キャスティングまでのいきさつは番組内で明かされた通りですが、60歳代の働き盛りの社長を好演する岡田クンの熱演ぶりも見逃せません。