2016年12月17日
妄想アイランド
二基の原子力エンジン装備の大型輸送機サンダーバード2号は補給なしに世界中のあらゆる地域まで飛行し、垂直離着陸ジェットにより滑走路のない場所でもペイロード・コンテナを展開して、救助活動を開始することができます。
国際救助隊「サンダーバード」の秘密基地は南太平洋の元無人島にあり、サンダーバード1~4号が世界中のあらゆる災害救助に向けて緊急出動できる体制を整えています。人類初の月面着陸を成し遂げた(1965年時点の想定)元宇宙飛行士、ジェフトレーシーは巨額の私費を投じて国際救助隊を結成、秘密裏に航空技術の粋を結集した太平洋上の秘密基地を完成させ、亡き妻との間に生まれた五人の息子が最新メカのパイロットとして世界中のあらゆる事故・災害シーンで人命救助にあたる・・・
これが今から50年前イギリスのアンダーソン夫妻がプロデュースしたSF人形劇の設定でした。このほど、その謎に秘められたサンダーバード秘密基地「トレーシーアイランド」を訪れることが出来ました(空想)この島のどこかにトレーシー一家が暮らす豪邸とサンダーバードの発進基地があるはず(推測)
ちょうど二号が発進したところに出くわしました。この日は中国で建設現場の事故があった日、共産圏でもどこでも分け隔てなく救助に向かうのがポリシーです
衛星軌道上にはサンダーバード5号が常時待機して、あらゆる周波数の電波をウォッチ、緊急送信に呼応します。(地上からの撮影に成功しました)
隊員の交信に使われていた腕時計型インターコムも衛星通信も現実のものとなりました。そればかりか制作当時は実用化前だったカセットテープやVTRも過去の遺物となりつつあります。
反面原子力が万能のパワープラントとして描かれていた未来物語は、実現しそうにありません。相変わらず石油依存型の社会は続き、イデオロギーの違いから殺しあう、愚かな戦いは残っています。
人命を尊重することを最大のテーマとして子供向けに作られた未来物語の実現はまだ、遠い先の話になりそうです