2016年08月14日
バッタだもん
田舎で見つけたバッタ(GRASSHOPPER)です。新緑と見紛うその鮮やかな緑色と渋谷駅前の東急(旧)5000系にも似た独特の顔だち、思わずパシャリ!しました。
21世紀、90億人にも達しようという地球全体の人口が必ず直面するのが食糧問題、昨今は昆虫食が新たなたんぱく源として注目を浴びています。そもそも、戦中戦後の食糧難時代、父母の世代はイナゴを代用食として当たり前に食べていたとか・・・・ワタシもサソリだけはテレビの番組中に、一度だけ食べさせられたことがありますが、(放送は生でしたが、サソリはナマではありません)乾いた、味のないエビの食感という印象でした。おなかがすいていれば、見かけはグロテスクでも味付けさえ何とかすればこうした代用食でも食べることになるのでしょうか?ザリガニだって、蚕だってポッキーやガリガリくんのバリエーションになる日が来るかもしれません。DNA書き換え技術だってあるし、ウナギの味がするドジョウが食べられる時代が来たくらいですから・・・・・・と考えていると目の前のバッタがどんな味なのか・・・・・・・いいえ、食べてませんよ!
東京からも比較的近い田舎でもこんなに自然に恵まれた自治体はたくさんあります。お盆休みにはこうした故郷の出身者たちが家族を引き連れて戻ってくることでしょう。今、山あいの小さな過疎の村では少子高齢化が何にも増して深刻な問題です。打開策として筆頭に上がるテーマが若年層の定住化です。戦後の高度成長期、こうした市町村からは安価な労働力(金の卵)として多くの若者たちが都会へと巣立ってゆきました。映画;三丁目の夕陽の中で堀北真希が演じた娘もそんな若者の一人です。現在においても過疎の村には魅力的な就職口がなかなか見つからないばかりか、働き口そのものが少ないという状況では若者を引き留めるのも容易ではありません。
少子化で低成長、マイナス成長時代に突入した日本。昆虫食のように未来の衣食住を支える一つのキーワードになるようなアイテムと若者の定住化を結び付けるにはあまりにも無理がありますが、ひょっとして今まで気づかなかった未来の縮図がどこかに隠れているのかもしれません。高速道路の下り車線を埋め尽くす家族連れの乗用車を見るにつけ、この人数が地方に定住して帰ってこなければ日本の景色はどれくらい変わるんだろう?エビせんべいにバッタを混ぜたらやっぱりバッタもん扱いされるんだろうなあ・・・・・
などと妙な妄想を思い浮かべては寝苦しい夜を悶々と過ごしています。