2015年07月22日
The first step
話は再びアポロ11号に戻ります。月面着陸から6時間後、月面活動の様々な準備、チェックリストをクリアした2人の宇宙飛行士は月着陸船"イーグル"の正面の四角いハッチを開いて相次いで船外に出でゆきます。5億人ものテレビ視聴者がこの瞬間を遥か地球のお茶の間で見つめていたとされています。
着陸船から梯子をゆっくりと降り、一番したのまあるいPadに足をそろえたアームストロング船長、その次に左足が触れたのは、まだ人類が一度も触れたことの無い月面の地表でした。これが、あの有名なフレーズに表された・・・・・・人類の大きな一歩だったのです。
二時間半にわたる月面での活動は岩石の採取、写真の撮影、星条旗の掲揚・・・・そして着陸船の脚には"西暦1969年7月地球という天体から来た男たちが月面に最初の足跡を記す"と書かれたプレートとアポロ1号の発射リハーサル中火災事故で犠牲となった三名の名前を称えるパッチが残されました。
1970年大阪万国博覧会、東京ドームみたいな形のアメリカ館で、随一の人気は次にアポロ12号(1969)が持ち帰った月の石そのものでした。ガラスケースの中でスポットライトを浴びる、溶岩石のようにもコークスのようにも見えるメタリックグレイのゴツゴツした小石ほどの岩石が、羨望の的。炎天下8時間も並んで入館を待つ人が絶えなかったほどでした。六千万人という総入場者数のうち何人がアメリカ館を訪れたかは定かではありませんが、少なく見積もっても数千万人の日本人が目にしたのではないでしょうか・・・・・