2015年07月21日
まもなく発射台へ
宇宙飛行士・油井亀美也(ゆいきみ や)さんを載せて宇宙に向かうロシアのソユーズロケットが20日、発射台に移動しました。打ち上げは23日、今ではカザフスタン共和国となったバイコヌール宇宙基地からの出発です。
組立て塔から立ったままの姿勢で移動するアポロ/サターン型ロケットとは違いソユーズのこのタイプのロケットは発射台までの7kmあまりを列車で移動します。姿勢ももちろん寝かせたまま・・米露でこれほどまでにやり方が違うか・・・と思うくらい対照的です。違いは他にも・・・・今回のソユーズは高さ50mほど、アポロを搭載したサターンⅤ型の100mとは大きな違いですがあちらは月までの38万キロ、今回はせいぜい上空400kmの地球周回軌道までです。月着陸船も未搭載です。
大きな違いは帰還方法にも・・・アポロは円錐形、ソユーズはほぼ球形。アポロは洋上に着水、ソユーズは大陸に着地します。アポロには浮き袋標準装備ですがソユーズは着地前に逆噴射エンジンを吹かします。ガガーリンによるはじめての有人宇宙飛行からほとんどモデルチェンジなしのロシア(昔はソ連邦でしたが)に比べてジェミニ、アポロ、スペースシャトル、そして民間機へとアメリカは国名以外は大きく変っています。
最大の違いは安全性。アポロでは地上で3名、スペースシャトルは5機100回近いフライトで2機、14名の命が奪われました。ソユーズは60年代に着地用パラシュートが絡まって一人が死亡した以外に大きな事故の記録がありません。