2015年03月09日
松本零士の世界展
今、恵比寿三越の二階で公開されている巨匠松本零士の作品展、ご存知不朽の名作、銀河鉄道に宇宙戦艦。モデルになったのはどちらも昭和の英知を結集したSL「C62-48」と戦艦大和。つい先日、姉妹艦の戦艦武蔵の所在が明らかになって、ニュースになったところですが、巨匠の描くC-62のデッサンは緻密で正確、その質感を豊かに再現しているのがわかります。一方戦艦ヤマトは宇宙戦に備えてアレンジされてはいるものの巨大さ、威厳、力強さは少しも失われず再現されていることに驚きます。
3月4日(水)〜17日(火) 会場:恵比寿三越 2階アトリウム
さらには、第二次大戦中の名機、グラマン f6f ヘルキャットを正確に描いたデッサンや、風立ちぬでも有名になった三菱九六式艦上戦闘機など正確に描かれたイラストを見ると、巨匠宮崎駿にも相通じる指向があるようです。なぜ蒸気機関の旧式な重たい機関車や、海軍最大の巨艦がいきなり宇宙船になってしまうのか、こじ付け的なストーリーは、当時リアリティがなさ過ぎて好きになれなかったものですが、今回こうして原画を見てみると巨匠の両者に注ぐ愛情の強さがひしひしと感じられて、強引なこじ付けも無理からぬ、と納得できてしまうから不思議です。