2015年02月04日
「D」機関
連日報道されるイスラム過激派グループによる残虐な映像の垂れ流し・・・・情報化社会の負の側面を見せつけられる思いですが,日本にはCIAやMI6のような諜報機関は無いのだろうか?実はあったとしても力量不足なのか?
和製秘密組織の存在の有無はさておき、我が国でも本格的なスパイアクション映画が作れる時代になった、と思わせてくれる映画が『JOKER GAME』。終戦前、帝国陸軍の時代に設けられた諜報機関=007の日本版が日本にもあったなら・・・と云う架空の設定です。
中国大陸を舞台に英米の諜報部員らと対等に渡り合うジャパニーズーインテリジェンスの男たちを伊勢谷友介ら実力派俳優が力演。中でも田口浩正の変貌ぶりと女スパイを力演する深田恭子の成長ぶりがウレシイ限りです。
ややこじつけが多すぎる原作の突飛な筋書きは映画向けながらと納得するにしても、劇用車に帝国陸軍の時代にはあり得なかったランドローバー(1949〜)や50年代のセダンが登場してしまうのは,考証が正確で豊富に材料の揃うハリウッド作品と違い、邦画の予算と人材では致し方ないところ.シンガポールロケで可能な限り集めたクルマがこれだけだったと云うのが実際のところだろう。
映画興行でもそれほど伸び代が期待できない現状で,ここまで力を注いだ映画が作られること自体が大切であり、公開初日の客席の過半が亀梨和也目当ての女性たちで埋められていたことも奥田Pの苦労に報いてくれるのではないか・・・・?