2014年08月11日

昭和の名車・セリカ・リフトバック(RA25:1973)

 今や国産車には珍しい4桁万円で売買されるTOYOTAの歴史的なプレミアムカー=トヨタ2000GT.その生産中止がアナウンスされたのは1970年の今ごろの季節でした.短い新聞記事に依ればもっと大衆的なスポーツタイプ車を量産するとのこと。年末に発表されたセリカがその正体でした。
 当然,課せられた使命は「売れること」毎月一万台に及ぶ生産台数を売り、2000GTとは比べ物にならない収益をもたらします。

 当時としては破格の238万円という値段がついた2000GTでしたが一万台売れたとしても開発コストすら償却出来たかどうかと云う計算。300台少々の売り上げでは当然ビジネス的には失敗作となります。しかし、広告効果と云う観点では売り上げ総額以上のモノをトヨタにもたらしたことでしょう。言ってみればF1カーに金を投じるのと同じ理屈です。

 さて,生まれ変わりとして誕生したセリカはアメリカの人気車種ムスタングを徹底的に研究して開発されました。大衆車として人気のカローラや量販車のコロナの部品を可能な限り共有し,兄弟車となるカリーナと共通設計の基本骨格はたくさん量産することでコストを引き下げることが出来ます。車体のデザインは100%違うのに内側の出来映えはほとんど同じ。だから運転のし易さも燃費もたいして変わりません。ちょっと低めのルーフとロングノーズのハードトップ。3年後に追加されたリフトバック/モデルは流行のファストバックスタイルを取り入れた真打ち的存在。当時のスカイライン(ケンメリ時代)と人気を二分したものでした。
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 ところでケンとメリーは愛のスカイラインに続くスカイラインの販促キャッチコピーで,実際にケンとメリーのモデルさんがいました。セリカは「恋はセリカで」と二番煎じ的なコピーに終わり、広告戦略では日産側の圧勝に終っています。男性デュオ「バズ」の「愛と風のように」は当時のNHKでも繰り返し放送される程のヒット曲となっています。(CMでは一部歌詞を変更)

| 04:15 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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