2014年08月12日
戦後の名車・BMW / Isetta 300
赤塚不二夫の作品に出て来るキャラクター「べし」にも似たそのユーモラスな顔立ちはオンナノコたちにも人気があるらしく、近年日本に生息している個体も増えている様です。正面に見えている部分は実際これが唯一の乗降用ドアになっていて,ハンドル、計器盤ごとガバッと手前に開きます。これ,冷蔵庫のドアみたいです.開発したイタリアのイソと云うメーカーは冷蔵庫も作っていたと聞いて納得。
その人気に目をつけたのが元航空機エンジンメーカーとして戦後窮地に陥っていたBMW。そう、今では高い収益を挙げるのが得意なあのメーカーです。ライセンスを取得してドイツ向けに生産を開始、次なる新型車を開発するだけの資金を会社にもたらしてくれました。
イタリアの冷蔵庫が無ければ六本木カローラは生まれなかった,かも知れません。やがて発展型の700を発売、60年代には名作1500を開発して高品質なクルマ造りの出来るメーカーとしてメルセデスとも充分正面から対抗できる地位を確立します。
コドモの頃幼稚園の友達宅にこれのおもちゃがあって,【こんなのクルマじゃない】と侮辱していた自分を恥じております。現代のBMWからはこんなライト感覚なクルマは生まれそうにありませんが、そのマインドは新しいBMW大型スクーターに根付いているのかも知れません。