2014年08月03日
昭和の名車シリーズ・トヨタスポーツ800(UP15)
旧いクルマを集めた場所に来ると何となくホッとするというか,こころ和む気がするのはワタシだけでしょうか?それとも旧いクルマだけが持つ独特のオーラのような力のせいなのか・・・お台場にあるトヨタのヒストリックガレージには時々足を運んで,癒されています
さて、スポーツカーとエコロジーは両立するのか?こんな難問に50年近くも前、回答が示されていました.
トヨタスポーツ800、ホンダの「エス」と並んで「ヨタ8」と呼ばれていたこのクルマの、もうひとつの真価は圧倒的な燃費性能でした.リッター30kmは走る,と云うのがもっぱらの評判で、カタログデータもごく近い値が掲載されていました。
対するホンダのエンジンは同じ800ccながら70馬力と云う高出力、反面ヨタ8はパブリカ由来の45馬力.ツインキャブで武装した程度ではとてもホンダに敵いません。そこでモノを云うのが空力ボディです。見るからに速そうなこの車体をクラウンよりも速い155kmまで引っ張ったのはエンジンのパワーではなくこの秀逸なデザインのお陰.燃費が良いことも、また効率の高さを示しています。
つまりスポーツカーとエコカーと云うのは高い効率の追求と云う面では全く目指す方向は同じ.それをタイムの短縮に使うか,燃料の節約に回すかの違いだけなのです。
今でも愛好家の多いヨタ8は部品の供給もさることながら,普通にスタンドで売っている無鉛レギュラーガソリンで走れる(オーナー談)ことも魅力です。ポルシェと同時期にタルガトップを採用した点も見逃せません。出来ることならばこのままの形でもう一度TOYOTAに再生産をお願いしてみたい名車の筆頭です。