2023年06月14日

ÐB6

アストンマーチンのÐBシリーズといえば、ゴールドフィンガー以来のDB-5があまりにも有名ですが
後に続くDB6も見逃せないモデルです。なぜならツインカム6を積んだ一連の戦後シリーズの中である種最終形とも呼ぶべき完成度の高さを誇るからです。

一見、フロントは同じ。リアのファーストバックが洗練されてサイズも長くなり、ダックテールのリアスタイルが大きなポイント。
これのおかげで高速直進性が大きく向上したとリポートされています。
それだけではなく中身にも大きな変化がありました。

じゃBグル事務のようなパイプの骨格にアルミの薄皮をかぶせたようなスーパーレジェッラという工法はDB5まで。
個のDB6ではほかのクーペと同じくパネルで強度を維持し、軽量さはそのままを維持しました。
つまりもっとも有名なボンドカーはスーパーレジェッラ最後のモデルというワケで、その優美なデザインもショーンコネリーにふさわしい風格を醸し出しています。

この後アストンマーチンはDBS,V8、DB7といったモデルを発表しますがDBSは一作限りだったジョージ・レーゼンビーとスクリーン・デビューを果たしています。

あまりアストンと縁のなかったロジャームーアですが、実は007以前にスパイ映画シリーズ「ダンディ2」での愛車がDBSだったことはあまり知られていません。
また、V8はディモシ―ダルトンと共演を果たし、ノータイムToダイでもちらりと姿を見せています。

そして、映画のためだけに特注されたDB10は、セーヌ川の川底に沈んだまま・・・・・
でもアストンに特注されたのは、最近notime...のためのDB5レプリカの十数台が群を抜いて多いでしょう。これほど長い期間、スクリーンを飾っているクルマはほかにちょっと思い浮かびません。

返す返すもDB6の不遇が悔やまれます。

| 14:46 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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