2023年03月30日
collision course
愛知県で発生した介護施設の送迎車が絡む事故
コリジョンコースという言葉がクローズアップされています。
東京では滅多に経験することのないシチュエーションかも知れません。でも船舶免許の取得では当然のように叩き込まれた知識です。
ラジオや文字で解説するのは難しいかも知れませんが理屈は簡単です。
自分の進行方向に巨大な三角定規が横たわっている図を想像してみましょう。直角の角が見通しの良い交差点、茨城や埼玉北部などに行けば農道や郊外などで似た場所を探せるかも、
そして鋭角の片方に自分のクルマ、もう一方に相手のクルマがいる状況を塑像してみます。
三者の位置関係は二台の車が同じくらいのスピードで直角の角に向かう限り相似形を保ち続けます。こちらが交差点まで半分進めば相手も交差点まで半分くらいの位置。
これを上空から見ると三角定規の大きさは半分に縮小しても形は不変です。
これを今度は運転席から眺めると
右、あるいは左から接近するクルマの大きさは近づくにつれて大きくはなるものの最初に見えた方角とずっと同じ方向に見えています。これが違う速度なら見える角度も刻々変化します.が両者等速度で交差点まで進むと相似形は保たれたまま距離はゼロに近づきます。これがコリジョンコース.立体交差も交差点もない船舶なら衝突です!
見通しの良い信号のない交差点が都内に何箇所あるかはわかりませんが、見通しの悪い交差点は山ほど、いや山の数をはるかに上回ります。
有線道路のはっきりしない場所やルールを守る気のない自転車、それに近年は電動キックボードも加わるから余計に厄介です。
この春からは自転車にもヘルメット着用が推奨されますが、何より大切なのは路上で時間を気にしないこと.相手に譲る気持ちを忘れたらコリジョンコースまっしぐらです。