2023年02月06日

Max-Out

日産が次世代の電気自動車を見据えて開発したプロトタイプ=MAX-OUTが公開されています。
実は1年あまり前にCG画面の上では具現化されていました。が、今度のは実物大のモックアップ。
搭載される電池は全個体タイプを想定しており、航続距離は二倍、充電時間は3分の1とされています。
Img_9253(その電池欲しい!今の愛車に載せたなら牧之原と養老SAで10分づつ充電するだけで関西に行ける!)

発表されているプロトタイプは他にSUVタイプとピックアップトラックの合わせて3種
二人乗り、オープンの車体はフェアレディ1500/2000を思い起こさせるもの。できればフェアレディを名乗って欲しいところですが・・・・

日産という会社、ホンダと並んで旧くからスポーツカーを品揃えに加えていた、スポーツカー好きなメーカーとしても有名。
Img_9278

フェアレディのルーツを辿ればダットサンスポーツという戦後間も無くのオープンスポーツに行き当たります。1970年まで古典的なフレーム付きの2シーター・オープンスポーツを生産していたのもホンダと日産のみ。
そんな日産が、来るべきゼロカーボンの時代に向けて二人しか乗れないスポーツタイプを提案して来たところが憎いばかりです。

1960年代の早い段階でフェアレディというスポーツカーを売り出した当時の日本ではまだまだマイカーなんて高嶺の花。3代目に当たるフェアレディZだって当時のセドリック並みの高価格車だったものです。
裕福な暮らしの象徴のように例えられるスポーツカーですが、実は電気自動車の肝、電池を効率的に使うというポイントではスポーツカーが最も解決策に近いところに立っています。

現状ではEVの航続距離を伸ばすために高価で重たい電池を詰めるだけ積むのが唯一と言っていい解決策。
でも、車両の軽量化や高効率化によっても航続性能の向上は望めます。つまりエンジニアリングの面からは優れたEVは自然とスポーツカーに近づいてゆく、という道理です。
実現したとしてもまだまだ高価格が予想される全個体電池のコストを少しでも下げるべく、新時代のEVはまずスポーツタイプから先陣を切ってもらいたいところ。
そんな意味で、この新しいマックス-アウトの役割は重要です。

| 20:16 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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