2022年08月16日

五山送り火

今日16日にはお盆の締めくくり行事、京都五山の大文字焼き
コロナ禍で完全な点火は三年ぶり、YoutubeでもBSでも生中継され東京に居ながらにして五山いっぺんに送り火を見ることができます。

子供の頃にはきっとプロパンボンベを運び上げてスイッチポンで点火するものだと思っていましたが、違います。

麓で起こされた種火を巨大な松明に移し、急峻な斜面を登って山腹の火床へ🔥
そこから大の字の形に並べられた櫓に一斉に火が移されます。もちろんスイッチポンでは点火せず段々に火が灯っていく様子が見えるはず。

最初に点火される大文字山から妙法の文字へ、舟形、左大文字、そして鳥居⛩型へ、と松明の明かりを振って合図が送られます。つまり日本古来の光通信なわけです。

一斉に灯った送り火ですが点灯の時間は火種が尽きるまでの意外に短い時間です。
現生への帰郷を終えた御霊が再び元の場所へ旅立つルートの誘導路灯の役を果たして安全な帰還を見送るとお盆休みが駆け足で遠ざかって行くような一抹の寂しさも感じます。

さて箱根でも行われる大文字焼きですが、東北の盛岡では北上川の夜を彩る舟っこ流しが予定...されていたのが大雨による増水で20日に延期されました。こちらも動きのあるダイナミックな夜祭で見応えは充分


さんさに始まった東北の夏祭り、ねぶたやねぷたと言った動的な祭りの一方で静かに見守る京都のこんな送り火も悪くないもんだなあと思いながら、来年こそは本当に久しぶりに京都までトンボ帰りだっていいから観に出掛けたくなって来ました。

| 23:18 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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