2022年08月30日
JR留萌線廃止で合意
JR北海道と地元の自治体が留萌線の段階的廃止で合意に達しました。
遂に留萌線がその路線の歴史に幕を下ろすことが決定してしまいました。
もう深川など内陸と日本海側を結ぶ路線は旭川から稚内の宗谷本線と札幌小樽間の函館本線を残すのみに・・・・
平成からの湖の30年余りは廃止、廃線の歴史でもありました。初めて留萌線沿線を訪れたのは1993年のこと。
まだ、深名線が現役の時代でキハ53-500番台という両運転台のユニークな急行型改造車が全国でもここだけに見られた路線です。
留萌本線は増毛迄の路線があって、日本海沿いに進む瀬棚などの景勝地は当時から人気のスポット・・・・でしたが留萌増毛間は一足お先に廃止。今は駅舎だけが名残をとどめています。
沿線にはテレビドラマ「すずらん」の明日萌駅(あしもい)のモデルとなった恵比島駅も観光スポットとして脚光を浴び,SLが走る数少ない路線にもなりました。
つい先ごろ終焉を迎えた新十津川駅も、実は深川の至近距離。相次いでこのエリアから鉄道の走る姿が消えてしまうことになります。
ニシンが豊富にとれた遠い昔、留萌も増毛もそれは賑わいを見せていたことでしょう。当然貨物輸送の需要も見込めたはずで、留萌は北へ伸びる羽幌線とのターミナル駅でもあり、鉄筋の立派な駅舎が誇らしげでした。
北海道新幹線札幌延伸開業と引き換えに、長万部と小樽の間も廃止の方向で、北海道の鉄道地図は今後ますます変化(縮小)してゆくことが決まっています。
昔は特急街道だったニセコや留寿都の町も、黒板五郎が降り立った布部やぽっぽやの終着駅、幾寅駅も歴史上の存在に・・・・・
新幹線で札幌まで著効できるのはいいとして、その先にお目当ての乗りたい路線が無くなっていたのでは、有り難味も半減、といった一鉄道ファンの嘆きです・・・・・・