2022年02月11日

ゲットバックが劇場にカムバック

1969年ロンドン、アップル本社ビルの屋上には五台のシネマカメラとギターアンプ三台にドラムセットとエレピが用意されてフィルムが回るのを待っていた

伝説のルーフトップライブはこうして始まります。レコードと同じイントロで始まり、ポールがシャウトする。ジョンは1月末の寒さに何度も指に息を吹きかけ、コードが抑えられないと訴える。
ヨーコはそんなジョンを斜め前に置かれたベンチでじっと見つめている。居合わせた女性の誰もが真冬にもかかわらず前年発表されたミニスカートをまとっている。街ゆく歩行者の誰もがビートルズの演奏と気づき、驚く様子も克明にカメラに収められる。
市庁舎にまで届く音響に、アップル・ビルを訪れた職務に忠実な訪問者二人がこの稀有な現場の幸運な目撃者となる・・・・・このセッションが4人揃っての最後のパフォーマンスだったとは・・・・・

音源そのものはレコードにも収録された、あの何度も聞き返した音源ですが、ミキシングの違いからかヴォーカルが立っているようにも聞こえ、何よりも誰がどの楽器を演奏し、どんな表情で歌っていたのかがリアルに分かる‥...もちろん50年も前のフィルムを補正して、塵やごみを除いて色温度も退色も補正された、現像したてのフィルムのような鮮やかさ!
IMAXのスクリーンにマルチ展開されて、多方面から見ることのできる、劇場版ならではの楽しさ。しかも収録されなかった別テイクや没テイク迄・・・・たっぷりとルーフトップライブの全貌を余すところなく収録したこの映像は、間違いなく20世紀の文化遺産です。

今度let it beに針を落とすときには、あのリアルな映像が頭の中でリプレイ再生されることでしょう。
いや、その前にアルバムlet it be買って来ないと

(IMAX上映館で今週いっぱい公開中)

| 02:15 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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