2022年02月24日
戦争とは何か?ってどんな本
ウクライナを巡るにらみ合いはついにきょう24日ロシアの軍事侵攻という事態に発展しました
日本時間正午過ぎ、お昼のヘッドラインニュースの直後の時間にウクライナのキエフ近郊で爆発音が響いたの一方が飛び込んできました。
最近手にした「戦争とは何か」(多湖淳著)中公新書という本では様々なデータ、変数を基にして戦争の起こりやすさ、発生の確率を考察するという興味深い一冊です。
戦争と言っても国同士の戦いとは限りません。犠牲者を多く産む内戦もやはり紛争、戦争であると言えます。
戦争は何故起こるのか?発生原因から考えてみます。国同士の領土をめぐる紛争もあればイデオロギーが原因となったり資源を巡る争奪戦も立派な戦争の原因です。
戦争の起こりやすさを左右するものには政治体制も大きく関わり、独裁体制の国なのか?民主的な政権が主導する国なのか?いわゆる好戦国と呼ばれる戦争好きな国なのか平和愛好国なのか?
戦争を回避するにはどうしたら良いのか?交渉が成立しない場合何がキッカケで戦争開始の判断に至るのか?果たして戦争の犠牲を払う事は国益になるのかならないのか?
そうした様々なパラメータを変数として方程式に代入して戦争が起こる確率を計算する...文系の人にはちょっと疎ましい考え方かもしれませんが、戦争のタネ=発生原因と交渉が決裂する条件をピックアップして考えてみると、なるほど戦争の起こりやすさを数字で比較する事も可能なのか?と思えてきます。
ただ、必ずしも合理的な原因だけが戦争の理由にはならないわけで偶発的な戦争のきっかけというのも少なくないことが伺えます。こうしたアクシデントが予測結果を狂わせるものとして存在するから厄介なもの。
おまけに近年顕著なサイバー攻撃では人命を失わず国家機能に打撃を与えられるので戦争の定義すらも危ういものにしてしまいます。
北から飛んで来るミサイルは五輪開幕まで、ウクライナも氷が解ける頃には進攻不能になる、という楽観論もあるようですがソチ五輪のすぐ後に何が起きたか思い出せば、けっして安穏とオリンピックを見ていられる状態ではないかも知れないと心配しておく必要もあるのかも知れません。