2021年11月02日
ガソリン高い!
韓国政府はこの2日に、ガソリンや軽油に課す=日本でいうところの「揮発油税」や「軽油引き取り税」を一時的に引き下げ、石油元売り会社直営のガソリンスタンド、及び一般より安価な「安売りガソリンスタンド」が税額引き下げ当日の12日から引き下げ分を販売価格に反映するよう誘導していくことを取り決めた。と韓国の聯合ニュースが報じています。
そういやあ日本の政権でもかつて、ガソリン税の二重取りを一時的にせよ排除したり、高速道路料金を1000円乗りホーダイにしたりと、去を講じたこともありましたっけ。
今の与党政権からはこうした政策なりアイデアなりは生まれてこないんでしょうか?今週のガソリン価格は相変わらず高止まり傾向が続いており、今ガソリンタンクの底にはリッター160円也のガソリンが僅かに残るだけとなっています。
こうした高価格の水準は今思い出しても、リーマンショックの直前の2009年夏と80年代半ばの二回だけ。あくまでも今回は原油の増産体制が間に合っていないことによる一時的な供給不足と考えられるので、いつまでもこんな高価なガソリンを買わなければならないとは思えませんが・・・・・
オイルショックが日本を襲うまではガソリン価格は平均して50円前後でした。それが一気に倍近い水準になって、乗用車の販売価格もジワジワト上昇。30万円ちょっとで変えた軽自動車もあっという間に60万円からする買い物になってしまいました。
そんな、時代に価格破壊で市場をあっと言わせたのが鈴木修社長就任間もないスズキが放った大ヒット・アルトでした。乗用車に課せられる物品税を4ナンバーの商用登録でかわすウルトラCを使ったほか、徹底した装備の簡略化は「どうせお家にもう一台ファーストカーがあるんだろうからセカンドカーはこの程度で充分」といった割りきりの潔さでした。
60万円台半ばだった軽乗用に比べて15万ほどのディスカウントでした。売れないわけがありません。
こののち、スズキは軽のトップメーカーへと躍進し、アジアにも足場を築いて国際企業としても躍進します。
長期的な石油供給不安からは数カウの歴史的名車も生まれています。スエズ動乱を機にした英国=オースチン・ミニの開発がそうおでしたし、二度のオイルショックでメルセデスが巨費を投じて誕生したのが現在のCクラス、初代の190Eでした。
今回の石油製品高騰が万一長引くようであれば、メーカーも再び安価で燃費の良いガソリン自動車を急遽開発しなければならなくなり、厳しくなる環境規制とのはざまで経営陣は難しい選択を迫られることになってしまいますが。