2021年09月28日
【速報】自民総裁は岸田氏
いよいよ明日は投票日
自民党新総裁で総選挙を闘う新しい総理たる自民の顔になるのは誰?
リアルな自民党総裁選の真っ最中に公開のはこびとなった映画、総理の夫。
野党連合政権で女性党首が42歳にして総理大臣に指名されると云う浜田マハの原案は10年も前に発案されたものでした。
音羽の豪邸に住む財閥御曹司の妻が留守中に総理大臣になっていた、と云う設定も小説なら面白いものの映像化するとなると色々リアリティーとかけ離れるシーンが生まれてしまうのが難しいところ。
豪華すぎる私邸に想像するしかない総理官邸のインテリア.ロケハンも助監督も大変な仕事をこなさないと映像に現実味をもたせることは難しいようです。
映画化まで10年掛かっている事の辛さは,消費増税論議や福祉改革、岩手三区選出の民心党党首の暗躍といったネタが古過ぎて風刺コメディの役に立っていない事。安倍政権時代のネタに脚本を書き換えるとかなり辛辣な内容の映画に仕上がっていたかも知れ無いのが惜しまれます。
残念なポイントは数々あれど,主演の中谷美紀がお手本の無い、女性総理という役どころを見事に力演している点。応援演説のシーンなどは思わず学生時代バイトしてたの?と思うくらいの自然さだったのが光ります。都知事役や千葉県知事,アウンサンスーチー役の中谷美紀ならもっとリアリティが増すことでしょう。
おどおどするばかりで,力不足な夫を演じる田中圭も見事に役どころにハマった的確な演技を見せています。
現実の総裁選では女性候補の1人が、まさに子育て充実をメインの政策に挙げており、もしも彼女をモデルとしてこの作品が公開されていたならば、あるいは聖子ちゃん旋風が吹き荒れていたかも・・・・・・とは思わないものの撮影当時にはおそらく想定されていなかった女性総理候補というアイディア勝ちの企画だったことは賞賛に値します。脚本とロケハンをやり直せばもっと素敵な佳作だった可能性は大いにあると断言したい。
...のでは無いのかなと思う訳であります。
中谷美紀に魅力を感じた観客は繰り返し劇場に足を運んでみるといい。これからのオファーが楽しみな女優だと断言したい!