2021年01月27日
CB750Four
ホンダがN360の大ヒットで大わらわだった1969年、F1シリーズ参戦以外にも5ナンバー高性能セダンのホンダ1300発売と勢付いていた時代、二輪業界をあっと言わせるモンスターを発表しました。
ぶらりと立ち寄ったTSUTAYAで、こんなムック本を見つけてしまったからさあ大変、コーヒー一杯で読破できるはずも無く速攻でお買い上げ、じっくりと半世紀前のプロジェクトを振り返ってみます。
あの頃バイクと言えばカブかラビット、それにCBが少々。それもメッキのタンクに黒のゴムあてが付いた地味なスタイルばかり。メタリックカラーで溶接跡のない美しいガソリンタンクを備えたナナハンのエンジンからは4本の排気管が生え、マフラーも2本づつ左右から後ろへ跳ね上がっていました。
あの頃聞き慣れないナナハンという言葉が定着したのもこのCB750fourのおかげ、コミックの題材にもなり、その売り上げは少なからずホンダの屋台骨を支える役割も果たしたのだとか。
初めてそのリアシートに乗せてもらったのは中学生の頃。ハンドルを握っていたのは当時まだ大学生だった若き日のハービー山口先輩。二輪車とは思えない、そのどっしりとした安定感、堂々たる佇まいはバイクの概念を簡単に覆すものでした。
やがて先輩はロンドンに渡りプロ写真家の道へ。私も程なくバイクの免許を取って二輪車の魅力にとりつかれます。70年代、まだ免許があれば誰でもノーヘルで合法的にバイクに乗れたノンビリした時代の思い出です。