2020年12月05日
到着まで12時間
いよいよ5日の日本時間午後2時30分にHAYABUSA②先端に装備された耐熱カプセルが放出されました。鳥取や岡山の天文台からははやぶさと切り離されたカプセルが飛んでくる姿を望遠鏡で捉えています。
オーストラリア、ウーメラの砂漠めがけて・・・既に軌道修正は完了済みで非常に小さい誤差でターゲットに到達できるはず(写真はイメージ)
地上管制での運用は昼前から始まっており、11時過ぎには今日のオペレーションにゴーサインが出されオーストラリア上空の飛行許可も得ました。このあと午後には姿勢の変更、電源系統の変更と遮断、各種確認作業を経てカプセル切り離しのための火薬に点火します。
とはいえ、地球から22万キロと月までの半分近い距離からの遠投。難しいことに変わりはありません。むしろ大切なのはHAYABUSA本体の方で、すぐさま軌道を変更、地球突入コースから離脱しなければなりません。
3時過ぎには軌道変更用のエンジンをふかし、姿勢も耐熱カプセル撮影用のポジションに変更しました。光の尾を引いて大気圏に突入していくカプセルを上空から撮影しようという、本邦初の試み。終わったらすぐさま太陽電池を発電可能な姿勢に向けるべく、もう一度姿勢を変更します。
HAYABUSA本体を離れたカプセルはほぼ12時間、地球めがけてまっしぐらにすっ飛んだあと、南半球の上空で大気圏に突入します。ここからのプロセスは既にHAYABUSA初号機で実証済み。あとは天気頼みです。
大役を果たした後のHAYABUSA②は......2031年の小惑星探査を目指して、遥かな旅路に就く予定です。