2020年06月23日
70年代男
1970年代を迎えたころの日本はそれはそれは明るい希望に満ち溢れていました。その象徴とも言えるのが大阪万博の開催、日本総人口の半分を動員した計算になる歴史的なイベントです。それだけではなく、銀座には歩行者天国が登場しここにマクドナルド日本第1号店がオープンする事になります。しかも2年後には日本で最初の冬季五輪も
しかし実際の70年代が夢の通りに楽しい幸せな時代になっていたかは疑問です。
2度のオイルショックに公害問題の顕在化、相次ぐ国鉄のストライキに先鋭化した学生運動とその破綻。とりわけ70年には日本で最初のハイジャック事件が起こり、牛込柳町で明らかになった排気ガス中の鉛公害、光化学スモッグという言葉もこの年のトレンドワードでした。
半世紀前と今年が似ている、とは申しません。が、時代の変節点にある事は間違いないようです。
1970年に日本にも就航するようになった747型機、包括運賃制を生み海外旅行をとてもポピュラーなものに変えました。パスポートの他に渡航ビザと天然痘予防に種痘注射が必須だったのもこの時代です。
今年航空各社は想定外の未曾有な危機に面しています。旅客需要が元に戻るのかは今の時点で想像すらできません。747の様な超大型機は軒並み需要が急激に減り売却を急ぐエアラインも続出、燃費の良い小型中型機の需要も
見通せません。慢性的なパイロット不足に悩む中国の需要が生命線となるのでしょうか?