2019年09月15日
O-60
今日の私の助手席の住人は元インディーカー・ドライバーにしてモーター・ジャーナリストの桃田 健史さん。最新モータースポーツ事情、取材したばかりのフランクフルトショーの話題、コンパクト軽の変速機のしくみ、ステレオカメラ搭載の衝突安全ブレーキの将来等々‥・・・クルマ話は尽きま・・・・・話を、突如遮るように「ハイ!踏んで」
クルマはABSを効かせて、急停止します。ここは廃止になった元アウトレット・モールの広大な駐車場!。
くるまマイスター検定0-60運転講習会を受けてきました。ZEROto60マイル=60マイル迄の加速を競う‥・のではなくover60向けのベテランドライバー講習会です。1時間の座学に90分の実技。インストラクターは日本を代表するモータージャーナリストの面々、菰田潔さん、竹岡圭さん、桃田健史さん等々。で、最初に教わるのは「走る」でも「曲がる」でも「止まる」でもなく、「座る」ところから。
高齢者の踏み間違え事故がクローズアップされた今年前半でしたが、実は車種によっても多寡があったのは知られざる事実。マツダは数年前からペダル・レイアウトを見直して87パーセントも踏み間違え事故を減らしたとか。・また、ペダルが右にオフセットしている左ハンドルの輸入小型車でも踏み間違え事故は少ないとか。旧式の小さな国産前輪駆動車は要注意です!
そこで講習は正しいドライビングポジションを決める事に時間を割きます。最後にヘッドレスト高さを合わせてようやくエンジンスタート。目の前で30kmからの急制動と、60kmからの急制動を見せられると、その違いの大きさに唖然とします。速度が倍なら制動距離は4倍。リアルにビジュアルで見せられると歴然です。
いよいよ最新の軽乗用車のステアリングを握って急制動の実践。大型バイクの教習課程では必須ですが、マイカーの大部分は廃車までの間にブレーキがロックするような局面に会わずに済むことでしょう。でも不運にも急制動の必要な局面に出くわしたら・・・たった1メートルの違いでも事故になるか回避できるかで結果は大きな違い!お巡りさんさんの仕事量も大きく違ってきます。
自分のクルマを最短距離で止められるかどうか?そのキャパシティを発揮できるかどうかも重要なポイントです。
目印のパイロンを通過したら全制動!頭では分かっていても足がちゃんと反応してくれるまでにはやっぱり3回位の実践が必要でした。30km位の速度ならこんなに短距離で止まれるのか、というのも今日の発見の1つ
参加者は高級車オーナーのマニアからワゴンRのおばちゃんまで様々。恐らく急制動なんか一度も踏んだ事ない人もチラホラ。講習の主眼は歳をとってからの対処法ではなく、経年とともにどれだけ劣化が進むのか。運転も自分自身を知ることが大切だそうです。