2019年07月10日
ルーツ
日本人はどこから来たのか?この根本的問題を解く重要な実験が9日、成功しました。国立科学博物館などのプロジェクトが台湾からの3万年以上前の航海を想定し、杉の丸太をくり抜いた丸木舟を人力のみで漕いで、流れのキツイ黒潮を横切って見事に沖縄・与那国島に到着しました。
その頃の台湾は大陸と地続き、葦などの素材で作った船では黒潮の流れに逆らえず、もっと速力の速い船が必要なことは過去の実験で分かっていました。あとはどうやって目視できない200km以上先の島を目指したのか?
天候が許せば太陽や星空から方位を知ることは出来そうです。あとは女性も含めた人力のみで何時間こぎ続ければ辿り着けるのか?着けないのか?伴走船もいましたが、情報提供は一切ありません。船の上でトイレに行きたくなっても個室はありません。
様々な課題をクリアしながら、出発から丸2日近くを費やして本当に沖縄の島々に辿り着けたことが実証できました。勿論昔の話ですから成功率100パーセントではなかったかも知れません。しかしゼロでもないことが確認できたわけです。
日本人の渡来ルートの1つを実証する画期的で意義深い実験が成功しました。
さて、それでは地球の生命はどこから来たのか?地球の内部で有機物質から偶然合成されたのか、それとも地球以外から?
間もなく小惑星リュウグウにタッチダウンするはやぶさ2がひょっとすると、大変な証拠を持ち帰ってくれるかも知れません。地表の内部に何十億年も埋もれていた有機物があったりして、それが今回地球に持ち帰ることにでもなったら、それこそ世紀の大ニュース間違いなし。
と言ってもその確率は決して高いものではありませんが、ゼロだとも言い切れません。
はやぶさ2の大冒険が、今週クライマックスを迎えようとしています。