2019年07月20日

こちら静かの海

まだ、レノンとマッカートニーが同じグループで活動していたころ
マイケルジャクソンが坊やと呼ばれて自慢の高音で歌っていたころ
フロリダのケネディ宇宙センターから打ち上げられたアポロ11号は月周回軌道で月着陸船を切り離し、イーグル(月着陸船の愛称)は月面の「静かの海」と呼ばれる平坦地を目指して北米東部夏時間1969,7月20日一発勝負の着陸に挑みます。

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月着陸船は二段ロケットになっていて、着陸用エンジンは一段目。やり直しの燃料はありません。一旦降下を始めたらあとは予定通り着陸するしか生還できる道はありません。勿論パイロットのニールアームストロングは地上で何度もシミュレーションテストでこの日に備えてはいます。とは言うものの地球の16%の重力しかないこの月面上で実物の月着陸船を操縦するのは初めて。
コクピットのセンターコンソール下にある、ジョイスティックのような操縦かんを操作して着陸船の姿勢を制御します。

コクピットにはエラーを示す赤いサインが鳴り響きます.NASAとの交信でプログラムに問題はないと知らされますが、地上職員と計器表示のどちらを信頼すればいいのか?
刻々とその瞬間は近づき、燃料計はEに近づき、目の前に広がる月面はどんどん大きくなってゆきます。高度20メートル、エンジン噴射で吹き上げられた砂塵が放射状に飛んでいくのが確認できます。燃料の残量はあと30秒分!

その瞬間、テキサス州ヒューストンから遠く離れた日本でも、音声による交信は生中継され、この歴史的な瞬間を聞き逃すまい、と同時通訳のテレビにくぎ付けになっていました。

打ち上げから102時間と45分39・9秒「こちらイーグル、静かの海・基地より」確かそんな第一声だったと思います。コクピット内ではすぐさま船外活動に向けて二人の宇宙飛行士が準備にかかります。
計器盤下の四角いハッチを開け、最初に昇降用ハシゴに足をかけたのは船長のアームストロング。有名な第一声迄あと数百秒です。

着陸船のサイドにはTVカメラが備え付けられていて、梯子を下りる船長の様子は世界中に生中継されました。最下段のステップから主脚のまあるいポッドまでは数十センチあって軽くジャンプしないと降りられません。

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そして、いよいよ後世に残る有名なフレーズを発する瞬間がやってきます。アメリカのみならず、世界中がこの快挙を人類の叡智として捉えていました。
或いはコロンブスのアメリカ大陸発見の瞬間も、ペリー艦隊の浦賀来航の日も、テレビ生中継があったなら、きっと同じような興奮で伝えられたことでしょう。

この日中継を見た少年たちはこぞって模型店に走り、競ってタミヤ製アポロ11号のプラスティック組み立てモデルを作ったのは言うまでもありません。

| 00:23 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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