2019年02月08日
apollo11
今年は人類が初めて月面に降り立ってから50年。
アポロ11号は打上から100時間後、月着陸船を切り離しニール・アームストロング船長とバズ・オルドリン飛行士が人類初めての有人月面着陸に挑みます。
ララランドのデミアンチャゼル監督とライアン・ゴズリングがタッグを組んだ映画「ファースト・マン」では桟橋の上で歌いながら歩くシーンも華やかなダンスシーンも出てきません。寡黙で無表情と評されたアームストロングの人となりをライアンがどのように演じるか・・・・・・も然ることながら物語は月着陸を成功させるまでの長い道のりとそれを取り巻く人々の苦労を描いてゆきます。
もちろん劇中のエピソードはみんな歴史的史実。超音速実験機X-15の試験飛行から二人乗り宇宙船ジェミニ計画、3人乗り本番用宇宙船、アポロのフライトはその度に日本でもトップニュースとして伝えられ、遠く離れたアメリカの偉業に思いを馳せていたものです。
当時は不鮮明な白黒の中継映像で断片的にしかわからなかった月面着陸の瞬間、地上100m以上の場所から司令船に乗り込む巨大なサターン5型ロケットの迫力など、精巧なミニチュアを駆使して今だから初めて見ることのできる画像もふんだんに用意されています。
描かれるのは迫力満点の宇宙飛行のシーンだけではありません。男たちを支える家族の物語もまた、見逃せない部分。テスト・パイロットたちも家に帰れば父親であり妻帯者であるわけで、留守中の家族を守ることは妻たちの大事な役割でもありました。
エマ・ストーンこそ登場しませんが家族とのシーンもたっぷりと描かれています。ララランドのようにエンターテイメントな作品ではありませんが、当時のニュースを克明に覚えている身としては、全編もうワクワクしっぱなしの140分でした。