2017年08月23日
Carole King Broadway Show 3
キャロルキングの10代~20代の足跡と華々しい音楽活動をミュージカルの形で振り返る帝劇公演[BEAUTIFUL」
やっぱり、もう一度平原綾香の歌声を耳に刻んでおきたくて、再び観劇です。
第一幕はソング・ライターとしての成功を中心に様々なアーティストに提供してきたヒット曲の数々が披露されます。普段はバック・コーラスで主役を引き立てるアンサンブルが、ここではスポットライトを浴びる主役を演じるというのもこのミュージカルのユニークなポイント。
平原綾香演じるキャロル自身もピアノを前にデモンストレーションで歌うシーンがありますが、ちょっとハスキーでシャイなキャロルキングの雰囲気を見事に再現していて、全くイメージそのままです。水樹奈々よりずっと若いにもかかわらず、実年齢(1971年当時)のキャロルに近いせいもあるのか・・ブロード・ウェイにも紹介してあげたいくらいの見事さです!
でも、やはり圧巻は作詞家でパートナーのジェリーゴフィンと別離を決め、作詞も歌唱も自分でやろうと決めた時の「It's Too Late」・・・・70年代から、この曲を何十回と聴いてはいるものの、キャロルの音楽業界での栄光と家庭の問題、夫をめぐる苦悩と決断を知ったあとでは、その背後に投影されたドラマが垣間見られて、とても感慨深く聞くことができました。
キャロルキングご本人はブロードウェイでの公演初日から3週間後まで、苦労した自身の過去を思い返すのが辛くて見に来られなかったというエピソードも・・・・ソウルに響くようなA-yaの低音で聴かせる暖かいヴォイスも滲みてきます。
ロスに移住を決め、NYやライバルでもあり親友でもあり心の支えとなってくれたバリー・マン/シンシア・ワイル夫妻との別れのシーンで歌う You've Got A Friend は、もしかして別れたジェリーに呼びかけているメッセージなのか?と考えながら聞いてみるのも一興です。
ストーリーは再起をかけた彼女のアルバム「タペストリー」の大成功と、続くカーネギーホールでの晴れ舞台へと展開します。
最後に歌う曲が「Beautiful」そしてアンコールに ♫~I Feel The Earth Move~
今回のステージだけ、というのは勿体無い・・・是非商品化してほしいものです。この先、こんなにリアルでバラエティに溢れた音楽劇にはなかなかお目にかかれないような気もします。
帝劇での公演は26日が千秋楽。ですが、NYブロードウェイではまだまだロングラン中。8月17日( #BeautifulOnBway celebrates its 1500th)1500回を突破して引き続き公演中
参考までに平原綾香さん、来春はミュージカル・日本版メリーポピンズでステージに立つ予定・・・・こちらもちょっと覗いてみたいものです・・・
(日本初演版、メリー・ポピンズ役を濱田めぐみとWキャスト)