2017年07月20日

新車なんですけど

東京から外房に向かう特急で1時間ほど・・・・車窓には田んぼが広がり、やがて線路は単線区間に・・・通勤圏をわずかに外れたこんな至近距離でもまだまだローカル鉄道気分を味わえるところが房総半島の魅力です。やがて、「いすみ鉄道」の発着駅;大原駅に近づくと・・・・・・Dscf9112

懐かしいクリーム色と朱色のツートーンカラー、キハ20系の姿がありました!数年前,JRから譲渡された急行型28系や52系がいたのは知っていますが普通列車がメインの20系がいすみ鉄道にもあったなんて!

今から40年くらい昔、首都圏色と言われるタラコ色・(首都圏色=朱色5号単色)塗装の気動車がポツポツ姿を見せ始め、やがて全国の気動車がこの味気ない色に塗り替えられたおかげで、ずいぶん昔に絶滅したかと思っていた気動車一般色(朱色4号のベースに、窓周りがクリーム4号)・・・・・あの懐かしの色にこうして再会することができるなんて!!
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テール・ランプはさりげなくLED、でも、塗装はまぎれもなく昔通りのあの色です。許可を頂いてじっくり観察するとどこからどこまで新車の趣、とても中古を更新修繕した様には見えません。室内を見回してみても真新しいモケットのクロス・シートにピカピカの天井材・・・・よ~く見るとオリジナルのキハ20よりちょっと短い、窓も広い、屋根の大きなカバーは何だ?エンジンのアイドリング音も昔と違うし排気管の位置も見当たらない・・・・・、更に運転席を覗くと液晶モニターにワンハンドルマスコンといった現代の標準的な装備が!
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実はこれ、一般公募で就任した社長のアイディアで、旧車そっくりの新車を発注したものだと(帰宅して初めて!)分かりました。製造したのは昔、20系を製造した現在の新潟トランシスという会社。社長の無茶振りに何度も会議を重ねた末、昔の図面通りのキハ20顔を再現してくれたのだとか。しかも追加料金はなし、という条件まで呑んで・・・・・・


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いすみ鉄道は元の国鉄(JR)から譲り受けた正真正銘のキハ52(現;首都圏色)、28(急行色)と並んでこの一般色が3両顔を揃えた全国でも希な鉄道会社となるわけで・・・・・休日運転される急行と併せて、これはもう走行する姿を写真に収めない手はありません。社長のブログを読んでみると苦境のローカル鉄道経営でありながら、なんとか観光資源に結びつけようと、その意欲的な取り組みには感動すら覚えます。

オリジナルのキハ20に極めて近い200型のある小湊鉄道とレールがつながれば、大原へのアクセスも格段によくなり一挙両得!ローカル鉄道を数多く擁する千葉の旅、ちょっと注目してみたいコースです

| 00:20 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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