2017年02月10日
DB11
今月のカーグラフィック最新刊はアストンマーチンDB11が表紙。
新型アストンマーチンが表紙を飾る機会というのは実はそう多くはなく、ボンドカーの変遷を見てもいかに世代交代がスローペースかが判ります
半世紀ほど前ショーン・コネリー時代のボンドカーだったDB−5から数えれば、ジョージ・レーゼンビーのDBS,ティモシー・ダルトンのV8 Vantage Volante、ピアーズ・ブロズナンのV12 Vanquish、ダニエル・クレイグのDBS V12とDB10(=映画の中だけのスペシャル・・・・もっともダニエルはDB5も再利用してますが)・・・・・・初代から見ればDB11は代替わりしてひ孫かそれ以降に相当する世代です。
遅かれ早かれこのクルマも銀幕に登場することになるでしょうし,半世紀も経てばボンド・カー100年の系譜と云った本も発刊されるでしょう。が,しかし半世紀先にこうしたスーパースポーツカーが生き残っているかどうか?という疑問が湧きます。今月号には他にもNSXやR8、GTRにカレラ4と云ったスポーツカーが目白押し。そのどれもが4輪駆動車というのも時代でしょうか?
このところのフェラーリを見ても判る様に中東や中国の富裕層に支えられる形でこのマーケットは一見、活況に見えます。かつてはアメリカの富裕層がこうしたクルマの主なお得意様でした。それが今では,オイルマネーや中国製品の大量生産で富を得た層が束になって買う時代に!では彼らはいつ頃までお得意様として存在するのでしょうか?あるいはこうした富裕層にも環境意識が芽生え始めて燃費や排出ガスの成分を気にしたら、スーパースポーツのあり方も今とは変わって来るのでしょうか?
フェラーリやポルシェと云った老舗もハイブリッド化を無視できなくなっています。モーターに助けられればこれまでにない異次元の加速感を満喫することは出来ます。が,やがてはエンジンの先には発電機だけが繋がり,マニュアルのシフトギアを二度,三度とアップシフトして・・・と云った古典的な加速感は過去の遺物になってしまうのか?・・・・ここ5年くらいの間には未来型スポーツカーのあり方というのも予想外に変化しそうな気がします。ガソリン車では味わえない加速感・・・・・も、とても魅力的ですが,昔ながらの加速感がいつまで楽しめるのか?おそらく次のアストンマーチン新型が表紙を飾る頃には答えが出ている様な気もするのですが