2017年01月15日
狼派?
日本で初の人工衛星が打ち上げに成功したのは1970年のこと、
大きさはスイカ程(黒い球体部分の直径)の小さな衛星で、おおすみと名付けられました。発射台のあった内之浦宇宙空間観測所(大隅半島)に由来しています。アメリカでは既にアポロ11号が月面に人類を送り込んだあと、技術の日本の小さな第一歩は意外と遅咲きでした。
この当時、日本で二番目にGT-Rと名付けられたGTカーがデビューしました。今は乗用車生産から撤退しているいすゞのベレットGT-Rです。前年には日産からスカイライン2000GT-Rが発売され、けた外れの性能とツーリングカーレースでの活躍が話題をさらっていました。ベレットGTと言えば、初期のユーミンの歌にも登場するくらい、日本のGTカーの草分け・老舗的存在。そこに117クーペで開発されたツインカムDOHCエンジンという最強兵器を譲り受けての登場でした。1600でツインカムエンジンと言えば、ほかには当時トヨタ1600GTだけ、
当時のベレGのキャッチコピーは「羊派それとも狼派?」いすゞにはもう一車種「フローリアン」という羊がいて、ベレGは「狼派」セパレートタイプのバンパーにビルトインされたフォグランプに黒の艶消しボンネットはいずれも標準仕様、ここまで硬派なクルマはいすゞならでは・・・・やがてRのイニシャルを加えたスパルタンなモデルがもてはやされるようになります。
日曜日の朝、同じ大隅半島から世界最小クラスの人工衛星軌道投入用ロケットSS-520ロケット4号機が発射されました。10メートルに満たない全長のサイズは人呼んで電柱ロケット。民生品も多数利用しコスト削減を図った日本らしい作品でしたが、打ち上げ直後にテレメトリー機能が故障。安全のため2段目に転嫁されることなく太平洋の藻屑と消えてしまいました・・・・・・・