2017年01月06日
border tax?NO WAY!
相変わらず、個性的なニュースを数々提供してくれるトランプ次期大統領。今度はトヨタ自動車に噛み付いて来ました。北米のカローラは今や日本のものより一回り大きな3ナンバー仕様で、カムリ、アコード、シビックといったライバルとアメリカに於けるベストセラー争いを繰り広げています。
実は生まれて初めてアメリカの地に降り立った日に空港で最初に見かけた日本車がこれ、今年で発売から45年を迎えたカローラ・クーペSR(TE25)でした。セリカと共通のT-B型1400ccエンジンを載せた5速マニュアルシフトのスポーティー・モデルで、ホイールキャップやラジオも装備されないスパルタンなモデルが俄かに脚光を浴び始めたころの人気モデルです。
"R"はラリーのイニシャルと称していた当時のトヨタでしたが、これはスカイラインGT-Rの人気にあやかったものだったことは明白、コロナやパプリカにも同様のグレードが用意されました。
さて、奇跡のカローラと呼ばれた、このこちらのクルマは震災の津波被害に遭遇した後、自動車メディアの応援もあって奇跡の復活を遂げ、ほぼ生産当時の姿を取り戻したクルマです。修復途中に不審火にも遭遇するという二重の苦難を乗り越えての復活、ナンバープレートだけはあの日の日付のものに替えられています。
カローラには翌年レヴィン、トレノという人気車が加わり、このSRモデルが顧みられることも滅多にありませんがツインキャブ・エンジンのお手軽高性能クーペとして北米市場では「SR5」の名前で大ヒット。北米での成功が現代のハチロク人気に脈々と息づいているのかもしれません。71年製で、最初のマイナーチェンジを受ける前に生産された希少な一台です