2016年10月10日
きょうは誕生日
アルバム;サージェントペパーズロンリーハーツクラブバンドのA面とアビーロードのB面がビートルズの最高傑作、そう聞かされて何度も聞いたのが私のビートルズ経験第一歩でした。映画ヘルプも、マッシュルームカット時代の名曲の数々も解散してから知った世代の一員です。だから東京公演の熱狂もニューヨークシェイスタジアムの熱狂ぶりもあとから伝え聞いた話。もしもあの頃の興奮や熱狂ぶりをもっとリアルに感じることができたなら・・・・・ロンハワード監督もきっとそんな気持ちで編集にあたっていたのかもしれません。
公開中の映画 EIGHT DAYS A WEEK ‐ The Touring Years.は熱狂的な、とか圧倒的な、などのどんな形容詞をもってしても伝えられない当時の雰囲気を映像・サウンドを通して感じさせてくれる作品です。もちろんあの頃をリアルタイムで体験したエルビスコステロはじめ、多くの証言者たちが映像には映っていない当時の温度を語ってくれています。劇場内はビートルズ解散後に生まれた世代のほうが多いくらいで、それも完売・満席になるくらいたくさんの観客たちが映像を通して追体験ができたのではないでしょうか。
五人目のビートルズと呼ばれたマネージャー、ブライアン・エプスタインが元気だった頃のビートルズはあっという間に全米や世界中を席巻してしまいます。当時の映像には35ミリカラーフィルムで記録されたものもあって、デジタル処理された現代の4K画像はまるで先週撮影してきたばかりのような緻密さで60年代中頃の彼らとそれを取り巻く興奮の渦を再現してくれます。
それだけではありません。レコーディングスタジオでの打ち合わせ風景や練習セッション、それはまさしく名曲が誕生する瞬間をとどめています。(この音源が放送出来たら・・・・)そして、最後には伝説と呼ばれるあの有名なライブシーンの映像も!
この歳になっても、まだ聞いたことのないビートルズのナンバーに時折出くわします。この映画でも新し発見がありました。本編の後ろには劇場でのみ公開されるシェイスタジアムライブの記録映像を30分に編集した特別版が併映されます。ステージでジョンが弾くギター以外の楽器や○○○がリードヴォーカルをとる、こんな曲まで・・・・マニアにもうってつけの・・・・
余談ですが、ビートルズの音楽よりも先に聴いていたのは、解散してからのジョン、ポール、リンゴ、ジョージのシングル曲でした。アナザーデイ・イマジン・マイスィートロード、ユーアーシックスティーン・・・・・・・解散しても四人の名前がヒットチャートから消えることは暫くありませんでした。
映画ヘルプをテレビで見たのはそれよりも後のこと・・・・毎週放映されていたモンキーズの音楽ばかり聞いていたので、よく似てるグループだなあ!というのが感想でした(ホントは逆;本家なんだけど・・・)だから、私の中ではモンキーズよりもカーペンターズよりも新しい音楽として認識されています。
半世紀も昔の観客たちを見ると時代の違いを感じます。長髪の男性はまだいませんでした。ビートルズ以降の現象です。ミニスカもまだ発表前の時代でした。なのに、曲だけは今聞いても全然古く感じないのは私だけでしょうか?あとから聴いたので新鮮に捉えられたのかもしれません。
ビートルズ以降、様々なグループ、アーティストが誕生しましたがいろんな意味で、彼らを超える存在はまだ出現していないと断言できます。きょう(9日)はジョンの誕生日、生きていれば76歳、失われた36年の間にどんな名曲が生まれていたか、その突然の死を惜しまずにはいられません。