2015年08月10日
しばらくおあずけ?
日産が、あのGT-Rの看板を久々にルマンに持ち込んだ2015年の耐久スポーツカーレースですが、予想以上にチャレンジングな開発だったのか、暫くレースへの参戦は見送り,テストに専念する旨の発表がありました。
まだ誰もが試みていないフロントドライブの耐久スポーツカーという新兵器を携えて乗り込んだ今年のルマン。でもマツダが日本車で初の優勝を飾った頃とは大きく違い、いまやディーゼルエンジンやハイブリッド車の戦いとなっています。ここ数年圧倒的な強さを誇るAUDI勢と、猛追するトヨタに割って入るように、今年のレースではポルシェのハイブリッド勢が圧倒的な速さを見せ付けました。短距離競争とは違って耐久性がなければ24時間後に表彰台に上るのが困難なルマン。
日産が目指している頂点はまだまだ遥かに高く、その登山口も狭く険しいものだったに違いありません。革新的なアイデアで30年来代わり映えのしないスポーツカーデザインの世界に新風を持ち込もうとした日産のチャレンジ。もちろんいつの日か優勝の凱歌を祝いたい所ですが、そのためにも是非開発の継続を望みたいものです。
・・・・・地面を這うようなひときわ低い位置にドライバーを坐らせ、長いノーズと細身のテールはここ30年来変化のなかったレーシングカーデザインに革命をもたらす異色のデザイン。
ルマンでポルシェといえば60年代、フェラーリとの激闘、そして80年代の連戦連勝が思い浮かびます。ロスマンズカラーを纏った956・962はたぐい稀なる優等生としてレース界を席捲したものでした。