2015年08月16日

Thunderbirds were gone

5・4・3・2・1・・日曜日午後六時の時報とともに始まったSF人形劇サンダーバードは1966年の毎日曜日、カウントダウンとともにおなじみのテーマ曲でスタートしました。制作は1965年のイギリス。以来日本国内でもNHK,テレビ東京、フジテレビ等で幾度となく再放送され、その人気はいまだに衰えることがありません。
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 十年ほど前に実写版で映画化されたことはありますが、今回は本家イギリスでオリジナル作品に忠実にリメイクされたテレビシリーズが制作され、日本でもこの夏放映が始まりました。新作は操り人形をモデルにしたCGによる作画で、多数の救助メカもほとんどが二次元の画面に描かれるグラフィックです。

 半世紀前には動画で世界中と交信することも垂直離着陸機も月面着陸さえも夢物語でしたが、今ではほぼ全て実用化済み。新作ではホログラフィを使ったモバイル通信くらいが目新しい所で、2065年の未来は、それほど今と代わり映えしない光景のようです。

 子供の頃にいきなり欧米との技術格差を見せ付けられて以来、国内で制作された特撮モノには興味が持てず、サンダーバードに始まるアンダーソン夫妻の作品群に首ったけの日々を送っていました。現実に50年後の世界を目の当たりにしてみると、相変わらず自民政権による安保重視体制は昔となんら変らず、自動車の大部分はまだガソリンエンジンで動いています。

 一万円札の顔は福沢諭吉にモデルチェンジして30年以上、大卒新入社員の初任給も80年代以降は決して大きくは伸びておらず、六本木周辺の月ぎめ駐車場料金もバブル崩壊以降は代わり映えしないように思います。当時デビューしたてのミニミニジャンボことボーイング737がいまだにロングセラーとして売り上げを伸ばしており、東京の町並みが高層ビル群でずいぶん都会っぽくなったのが数少ない変化といえましょうか。

 そんな現代にあって見事復活したサンダーバード・シリーズですが初回放送を見る限り前作へのリスペクト・オマージュが感じられ、新鮮味・迫力に欠けるのはちょっと残念でした。お馴染みバリーグレイの名曲もカバーされることはなく、サンダーバード1号に乗り込むスコットを運ぶムービングアイスルに手すりは付いてないのかよ!と、心配になってきたりもします。
 何より、セリフ(日本語版)やメカの動きが子供っぽく感じられるのは自分が大人になったからなのでしょうか?あるいは大人の鑑賞にも堪えるよう真剣に作られた初代作品があまりに偉大だったと言うべきでしょうか?
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 何はともあれ、またサンダーバード人気に火がついて新しいプラモデルが発売されるのを心待ちにしているこのごろです・・・・・

| 01:58 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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